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蜘蛛族の活躍

コナールは蜘蛛族の長を呼んできて、テイランと話しをさせることにした。

“私はインセクタ星の蜘蛛族の長、ラピです”
ラピは、さまざまな蜘蛛の中でも一番小さい種類のジャンピング・スパイダーだった。
赤と青が混ざっているので、まるで小さなスパイダーマンのように見えた。

“我々は、誰かに迷惑をかけたり、ましてや傷つけるようなことは、インセクタの女神に誓って、決してしません。
たぶんそれはバグダン星のコオロギたちの仕業でしょう。
我々の蜘蛛が毎日のようにコオロギ族に誘拐されているのです。
コオロギ族は雑食で、そのうえ食欲旺盛だから、なんでも食べてしまうのです。
バグダン星に食糧がなくなってきたので、蜘蛛をさらって繁殖させて餌にしているらしいのです。
蜘蛛は柔らかくて彼らの大好物なのですよ。
きっと捕まえた蜘蛛を脅して、無理に宇宙のあちらこちらに巣を張らせているんでしょう”

“そうだったのですか?それはお気の毒です。
それで、セイクリッド・シーダ号を助ける手段はあるでしょうか?”
“それは大丈夫ですよ。
蜘蛛は自分の張った蜘蛛の巣を食べてリサイクルするのです。
うちの蜘蛛たちを救助に向かわせましょう”
“それは有難い”

ラピは自分の体の何倍もある、一番大きなオオツチ蜘蛛二匹を、シーダ号に向かわせた。
黒と白の長い足を持った二匹のオオツチ蜘蛛が、シーダ号の引っかかっている蜘蛛の糸を食ベて行くところが、スクリーンに写し出された。
“おい、真ん中にある宇宙船を吞み込まないように十分気をつけろ”とラピが忠告した。
そしてすっかり糸が消えてしまうとシーダ号は動き出した。

“こちらはシーダ号のカーシャです。
蜘蛛の皆さん、ありがとうございました。
おかげさまで助かりました”
“カーシャ、私はテイランだ。
助かって本当に良かった”
“テイランですって?
こんなところで出会うとは思ってもいなかったわ”

そこでコナールが提案した。
“オーク号もシーダ号も我々のインセクタ星に寄って行ってはどうですかね?
それほど遠いわけではないし、歓迎しますよ”
“そうだね、カーシャにも直接会いたいし、お言葉に甘えることにしようか?
どうだねカーシャ?”
“ぜひ、そうさせていただきましょう”
皆さんにお会いして、ぜひお礼を言わせてください”

オーク号とシーダ号がインセクタ星に着陸すると、虫たちが歓声を上げて迎えてくれた。


更新日:2023-03-29 17:11:55

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セイクリッド・オーク(聖なる樅)・ギャラクシーの旅