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鳥散歩

私は毎朝、鳥のいる川べりを歩く。
鳥見散歩、略して鳥散歩だ。

鳥を見つけると心が弾む。
セキレイ、カルガモ、ヒヨドリ、スズメ、時にカワセミ。ジョウビタキ。
鳥が川面をつついたりダイブして魚を獲ったり、観ていると楽しい。

私の楽しみは鳥を観ながら散歩することぐらいでお金はかからない。野鳥撮影など始めたら機材に果てしなくお金がかかるだろうが、今のところ観ているだけで満足している。

50歳を超え、老境も近づいてきた。

私の人生は病との闘いで、華やかなものではなかったけど、
こうやって鳥さんぽできるくらいの生活があることに感謝している。

親ガチャなんて流行り言葉があるけれど、人生は運しだいなのかもしれない。私は大した運はひきあてなかったかもしれないけど、地味な幸せなら手に入れたのかも。私は運が良かったのか、悪かったのか。

カワセミを観る。
青く美しい宝石のような鳥。
鳥を観て、その都度美しさに感嘆し、世界の美しさを知ることができる。(そして、お代はただですよ)

神様は自然を作り、そして人間のことには無関心、という気がする。自然が神。

ハワイに旅行にでもいくような、そんなハイになるようなウキウキとは今後もいっさい無縁であろうが、じわじわと感じる楽しさは、散歩で得られる。


それでいい。
カワセミさんたちありがとう。



更新日:2023-01-10 16:02:30

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