元の世界へ帰還した『ガイン・マーチンスター』の前に突如として現れた『破壊の宴』……「『ファイナルディザスター』？　何じゃそりゃあ？」急に告げられる謎の敵についてガインは全く知らない。

「一度手合わせした事在るんじゃないかい、ほら……時間を巻き戻したじゃないか。後はジャミラの切り裂く炎を」

「……あいつか。んで破壊の宴……何でお前は敵なのにおらに対して馴れ馴れしいんだよ」

「其れはな、ガイン。君との決着を付けたいんだ。時間がないんだ。だが、ファイナルディザスターは僕の要請を断った。許せると思うか？　だから奴を始末すると決めた」

「仲が悪いなあ、悪同士仲良くしろよ……」と呆れるガイン。

　其れに対して破壊の宴は悍ましい赤い両眼を開きながら次のように答える……「悪ってのは意外と連帯感が薄いんだ。何故なら亜の心と書いて悪だからね」

「金八先生じゃねえんだし」

「君はアイルランド系アメリカ人だろう。何故桜中学シリーズ一の奴を御存知なのか」

「もう良いだろう。んでお前はわてと協力して何とかディザさんを倒したいんだよなあ」

「ああ、そうだ。奴は僕が一任された此の宇宙を滅ぼすという役目を強引に奪って来ている」

「役目？　破壊の宴、お前等の上司でも居るのか？」

「居ないな、そんなの。僕達独立した全生命体の敵は各々で勝手に宇宙を滅ぼしに行くんだ。故に僕達は亜の心なんだ」

「はいはい……」と更に呆れるガイン。

　其れからガインは破壊の宴からファイナルディザスターとは何なのかについて簡単なレクチャーを受けた。其れは大きさが『動き出す山』に匹敵し、尚且つ強さのランクは『スタイリー・デイヴェス』、『オメガソロモン』、『ブラストレイター』は同格だ。そして戦い辛さでは『エンドレスイナーシブル』に次に厄介だ」

「御免、先ずそいつ等を俺は知らんのだけど……」と普通の返答をするガイン。