• 1 / 60 ページ

美少女戦士スカウターアーク 水と風は集う

 僕の名前は『聖徒光一郎(セイト コウイチロウ)』、今は此の世界で生きている異邦人だ。元王子だけ在って其れなりに責任感と使命を持つ。とはいえ、神ファミリーみたいに悪を倒しているのに何故か非難されるのは何時迄経とうとも堪える物だ。僕は昼休み、此の学校の番を張る『薮崎英二(ヤブサキ エイジ)』一派に取り囲まれて殴る蹴るの暴行を受ける。そんな中、僕を助けたのが他校の生徒……「や、やり過ぎだあ!」何でもピカチュウの十万ボルトを参考に開発した電撃兵器で不良共を一掃したらしい--死んではいないだろうか、と心配する僕でも在る。

 んで誰が助けたのか? 其れはノーベル賞科学部門は確実な神童少女『白原泳無(シロハラ エイム)』ちゃんだ……「聖徒君ん、こうゆう人達は成るべく二度と逆らえないように木端微塵にするべきだって古今東西言われているんだよお!」とやや天然垂らしだが僕の知っているあの子と比べても何処か策士めいた物を感じるような性格の持ち主だ。

「いや、泳無ちゃん。助けてくれたのは有り難いけど、木端微塵にしたら死ぬぞ」

「ええ、バギーは木端微塵に成っても生きて……」「あっちは悪魔の実の能力者だよ、僕が言うのもなんだけど余りファンタジーを現実に当て嵌めるべきじゃないね」と今でも大人気な超大作に出て来る準悪役を持ち出して僕達は会話を始めるのだった。

 其れで保健室にて手当てをしながら僕は泳無ちゃんが来た目的を尋ねる……「そりゃああれだよお、聖徒君は如何やって樹ちゃん達をお、変身させるのか知りたいのお!」すると返って来たのは科学者畑が興味を持つ変身の原理だな。

「泳無ちゃん、其れは霊能力が如何やって発現するのかを調べる事と同じだよ」

「大丈夫、其の謎は解決しているから。其れは自然界に存在する氣を媒介にして体に記された『魔術回路』に近い人体回路を通じて発現しているんだよお」

「本気だったのか!」泳無ちゃんの考える事は読めんと僕は思ったな。「とすれば君は僕が持つウォーリアーストーンを解明する気だな!」

「あ、二つだけ?」

更新日:2022-12-05 04:53:41

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook