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 緑色魔晶石は魔法力の貯蔵に役立ちます。姉上様の肉体と一体化することで永続的に効果を発揮します。膣口に入れれば自分で居場所を見つけてそこに勝手にハマります。この魔晶石を装着することで姉上様は並の魔導師の千人分ほどの魔法容量を貯めることができます。

「ずっと抵抗はあったけどつけてみようかな……」
 リカはエメラルドの冠を手に持った。フレームは特殊な金属でできており、銀色をしていた。中央部のエメラルド鉱石はリカが持った瞬間にほのかに光沢を放ち始めた。
「うわっ!」
 リカは思わず冠を手から離してしまった。それは落下して床に落ちると思いきや瞬間冠はリカのおでこをねらい、咥えるようにピシャっとハマってしまった。
「あああ……」 
 エメラルドの冠はしっかりとハマってしまい取れなくなってしまった。
「これずっとしていなければいけないの……あまりにも派手すぎるわ」
 リカは鏡の前に立ち、冠に力を込めた。するとエメラルドの宝石がまばゆくひかり、そこからリカの詠唱したまもりのベールがはられた。
「でもすっすごい……これ」
 リカは下着を脱ぎ、緑色の魔晶石を自分の膣口に入れた。すると今度はほのかに体が暖かくなり、全身に凄まじいほどの力がみなぎった。
「私……この数年間人生かなり損していたかも……」
 だがもう後悔しても仕方なかったためにリカはすぐに気を取り直して、カリン邸の1階に行き、これまで呼んでも無駄だと思っていた結界魔法書を読み漁り始めた。広辞苑ほどの重量のある本を次々にめくっていき、フラッシュ記憶していく。リカは図書室の一角にあるソファーに腰掛けながら読んだ本を次々に重ねていった。五時間も経つとリカの体の横には自分の身長以上に高くなった本の山ができていた。。
「リカお嬢様、そろそろ夕食の時間ですよ」 
 リカはかなり集中して本を読んでいたために家政婦マリンに呼ばれたときには体がビクッとしてしまった。そして思わず本が手から落ちて足の上に落ちてしまった。数キロもある本がリカのつま先に落ちた。その衝撃でリカの右足中指の爪が割れてしまった。
「いったー」
 リカは涙目になった。
「大変申し訳ございません。リカお嬢様大丈夫ですか?」
 家政婦の1人マリンがいう。
「だっだいじょうぶです……」
「いいえ大丈夫ではないと思いますが……」
 マリンは指元に手を近づけて回復魔法をかけようとした。だがそのとき、エメラルドの冠がリカの傷に呼応するようにひかり、リカの爪から出る血が止まり、傷がみるみる修復されていった。痛みもすぐにひいていった。
「すごい……」
「これは……すごいっすね」
 家政婦も目を丸くした。数分もするとリカは怪我をする前の状態に戻り普通に歩けるようになった。

リカがエメラルドの冠を装着したあと、まわりの人からのリアクションもかなりのものだった。これまでリカは高価な装飾品を身につけることはほぼなく、地味な格好ばかりしていた。
 このエメラルド冠は傍からみると各国の大富裕層や女王や王女ですら刮目するほどきれいな装飾品にみえた。銀色のフレームに純度が高くどでかいエメラルド鉱石。逆にこれを目当てに襲われそうな気もした。
「へい、エロティックガール! このエレガントなジュエリーユーには似合わないです。ミーがもらってあげますよ」
 食堂に行く途中の広間でジャクソンに出くわた。そして彼はヘラヘラとしながらリカを鼻で笑いからかった。リカは苦笑しながらそうですかとスルーした。だがジャクソンがリカに更に近づき手を伸ばすと突然冠のエメラルド鉱石からエメラルドビームが放たれ、ジャクソンの右手をしびれさせたのだった。ジャクソンは右手をブルブルと震わせながら涙目になった。
「アウチ! フアッツアーユードゥーイング(なにをするんだ、この小娘)?」
「あの、ごめんなさい。でもこのアイテムは私を狙ってきた対象を攻撃する傾向があるんです。だから危険なのでやめたほうがいいですよ」
 リカは赤面しながら心配そうにジャクソンを見る。
「アウチ、ファッキュー!」
 ジャクソンは怒り心頭になり、手でブーイングして悔しながら去っていった。
(これ、なかなか役に立ちそうね……)
 リカは心のなかでしめしめと思った。

更新日:2022-12-01 00:06:23

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エメラルドの守護人「生涯の誓い」