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サーモン

挿絵 800*600

回転寿司での人気メニューのひとつがサーモンである。材料となるサーモンはノルウェーやチリからの輸入品が主体だ。

海に囲まれた日本では、古代より鮭が身近な食品として食べられて来たが、その漁獲量は年々激減している。
日本のサケマス生産は、1996年(平成8年)の37万385tをピークに減少傾向をたどり、4年後の2000年(平成12年)には39%(14万5835t)も減産の22万4550tに落ち込んだ。その後、一時は30万トン台に回復したが減少傾向を続け、2011年(平成23年)と2012年(平成24年)の2ヵ年は16万トンと20万トンを切る集計値になっている。

国産の漁獲量低下を補うように輸入品が年々拡大し、現在では輸入品が65%を占めています。サケマス輸入の国別内訳を見ると、2012年(平成24年)は、チリからの輸入量が20万トンの大台に乗せ、国産の16万をを上回りました。次いでノルウェー、カナダの順になります。

チリ産やノルウェー産は養殖物ですが、アラスカでは州の法令で養殖が禁止されているので全量が天然物です。国産の鮭も宮城県の銀鮭を中心に養殖物が増えています。チリ産の養殖サケは、海じらみに対する殺虫剤、ウイルス、バクテリア感染対策の殺菌剤・抗生物質の投与により、有害物質がサケに大量蓄積しています。米国コーネル大学の発表(05 年)では、食べ続けると幼児にIQの低下や発育障害をもたらす恐れがあり、チリ産サケの摂取許容の目安は年間 6 回までとしています。

養殖物の問題点は、安全性に対する不安です。エサには様々な化学物質が混ぜられ、感染症を防ぐための抗生物質や合成ビタミン、身の発色を鮮やかなピンク色にする着色料などです。
他にも養殖のサーモンにはダイオキシン類やPCBなどの汚染物質も含まれており、それらの有害物質は全て脂肪に蓄積されます。それらの有害物質が人体に蓄積された場合、ガン・記憶障害・ADHD・自閉症・免疫障害などを引き起こす危険性があると言われています。
事実、2013年6月、ノルウェー政府は「養殖サーモンなどの脂が多い魚は、若い女性や妊婦は週2回を超えて食べないほうがいい」との通達を出しています。

更新日:2022-02-14 10:59:01

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