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Meat sauce

今日はねえ、僕がご飯作るからぁ。……うん、テミナもくるよぉ。
だから、ご飯食べてきちゃダメだからね! わかったぁ?
……はいはい。……あ! はいは1回って、チャンミンが。……はぁいっっ!!!

返事して、電話を切る。切ったはいいものの。
ため息。おなかすいたあああ。
あやつらの作る飯なんぞ、どの程度この飢えを満たしてくれるものだろうか。

とか言いながら。
とりあえず玄関開けたら、毎度のパタパタ。
「……おかえり。」
背中に桃源郷しょって、天女の微笑を浮かべてテミナ登場。
もうそれだけで俺腹八分目。

あー! ずーるーいー! 僕がお迎えするのぉ~!
言いながら、テミナとはうってかわってバスバス言わせながら走ってくるユノ。
んふー! 得意げに鼻の下をこすって。
おかえり、チャンミン! あのね、ミートソース作ってるの!
ミートソース? うん。テミナがユノの代わりに返事をしながら、俺のジャケットを脱がせてくれる。
ユノ、突っ込むかな。期待してたのに、そこはざっくりスルーで。
今日はね、お野菜もこまこまにしたのぅ。……こまこま?
……あ、粉々かも。テミンのフォローもフォローになってない。
いきゃあ早い。キッチンへ行くと。……ああ。
フードプロセッサーにいろんな野菜ぶっこんだみたい。
要するに、みじん切りか。言えば。
ふたりして雁首そろえて、小首をかしげる。

ああああ! だから細かく切ったってことだろ、この機械が!
うんっ! ふたりは目を輝かせて頷く。
だからぁ、こまこまって言ったじゃん! ドヤ顔のユノ。
わかんねえから。ニュアンスは伝わるけど俺外国人だから。

トマトもねえ、ちゃんと買ってきたんだよ! すごいじゃん。
切れたの? ……もぅ、ばかにしてえ!
ちゃーんと切れたよ! テミンも一緒にドヤ顔。
まあ、見てみれば案の定、ですよね……。

かなーりなでかさの角切り、どうかしたらくし切り。
でもトマトピューレも使ってるのか、それなりのトマトソース。
ま、食感を楽しむと、前向きにとらえるか。俺、えらい。



更新日:2022-01-12 20:21:58

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