• 4 / 21 ページ

オットー・リリエンタール

挿絵 397*300

オーニソプターと並行して行われたのが、凧式とグライダー式の研究と実験である。イギリスの工学者・ジョージ・ケイリーは、1799年頃、航空機に働く4つの力(推力、揚力、抗力、重力)を発見し、固定翼のアイデアを思いつきます。そして、このアイデアを具現化し、1850年頃にグライダーによる有人滑空を実験した。

1856年にはフランスのルブリがアホウドリの飛行(翼を動かさない滑空)を見て、人間も風圧を受ければ飛べると考え、操縦装置のついたグライダーを制作し、200mの飛行に成功。そして1868年、ロンドンの水晶宮で開かれた世界初の航空展覧会で10mほどの滑空を披露している。

1891年、ドイツのオットー・リリエンタールはハンググライダー(単葉式滑翔機)で25mの飛行に成功。次に複葉式のグライダーでも実験成功し、1895年にハンググライダーの特許を取得しますが、1896年には墜死してしまいます。

グライダーは効率よく楊力を得るために羽がどんどん増えていき、イギリスではピルチャーが多葉式滑翔機を開発します。ピルチャーは石油発動機を搭載した飛行機の開発を目指しますが、やはりまもなく墜死してしまいます。

1903年、アメリカのサミュエル・ラングレーは50馬力の発動機付き飛行機(総重量730kg)を完成させ、ポトマック川で2回の試験飛行を行います。もともとバネの力で飛行しようとしていたラングレーは、このときカタパルトで飛行機を射出しますが、実験は両方ともうまくいきませんでした。

更新日:2021-09-12 11:08:38

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook