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序章

 果てしなく広がる宇宙の片隅にある惑星。
 数々の奇跡がその星に生命を生み出した。

生命は少しずつ、だが確実に進化を遂げ、
その過程で枝分かれしていった。

 あるものは水中に、あるものは地上に。
あるものは空へと、生きる場所を求めた。

 やがてその中でも弱いものは淘汰され、
環境に適応できないものは滅んでいった。

 数え切れないときを経て――星は多種多
様な生物たちによって満たされていた。

 哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類、魚類、
昆虫類、妖精族、巨人族、龍族……幾千万
の種族がその営みを繰り広げた。

 そして更なる時を経て、人間が誕生した。

 人間は道具を用い、他の生物たちよりも
優位に立った。

 他の生物を狩り、住処を奪い、あるもの
は種を絶やされてしまうまでに……

 やがて人間は社会という仕組みを作り、
そこでは人間の中で上下、優劣が作られた。

 そして社会の頂点に立ったものによって
国家が誕生した。 

更新日:2021-08-03 18:08:38

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