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真珠湾攻撃

挿絵 800*342

真珠湾攻撃では、使用する航空母艦は当初予定された第一、第二航空戦隊の「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」の4隻に加え、新たに編成された第五航空戦隊の「翔鶴」と「瑞鶴」の新鋭大型空母2隻を加えて6隻が参加し、第一次攻撃隊として艦戦43機、艦爆51機、艦攻89機、計183機が未明に発進し、未曾有の大編隊を組んで出撃した。

第一波攻撃隊の発艦後、すぐに第二波攻撃隊167機の発艦準備が始まる。ホノルル時間午前7時15分に発艦を開始して南に向かった。

アメリカ軍は既に実用化していたレーダーで午前7時6分に飛行編隊を捉えたが、当日に予定されていた見方爆撃機B17と誤認した。
第一次攻撃隊は真珠湾上空に差し掛かったが、敵戦闘機も対空砲火も全くない。
指揮官の淵田は「全機突撃せよ!」と命令を発し、無線で「ト・ト・ト・・・」と暗号文を発信し、歴史的な真珠湾攻撃が開始された。

真珠湾は水深が浅く、魚雷で攻撃する雷撃機は水面すれすれを飛んで戦艦群に挑む。爆撃機は投下型の爆弾で攻撃する。制空隊の零戦は迎撃する数機の敵カーチスP40を補足し、瞬く間に撃墜して行く。
淵田は旗艦赤城に対して、ラ連送「トラ・トラ・トラ」(ワレ奇襲ニ成功セリ)と打電した。
第一波攻撃隊は予定の1時間ほどの攻撃で帰投に向かう。午前9時45分には第二波攻撃隊も帰路に向かう。

戦艦群の目標の大半は撃破したが、燃料タンクなどの重要な地上設備のほとんどが残っている。攻撃隊を収容した山口は、第三波攻撃の準備を急がせ、山口は艦橋に上がり、旗艦「赤城」に向けて「準備完了」と信号を送らせた。

敵空母群の動静が掴めない。攻撃隊の南雲司令官は、敵空母からの攻撃を恐れてこれ以上の作戦継続は危険と判断し、作戦終了を命じた。

宣戦布告直後のこの攻撃がだまし討ちにならないように、ワシントンにいる対米大使が「最後通牒」を攻撃開始の予定時刻前にハル国務長官に手渡すように山本長官は政府に申し入れていた。ところが暗号を受信した日本大使館は解読に手間取り、結果的に通知が真珠湾攻撃の後になってしまった。







更新日:2021-07-10 13:49:55

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