官能小説

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別れ話

 子猫を見に青野のうちへ行ったら、ほまれさんが来ていた。久しぶりだった。青野も、来ることを聞いていなかったらしい。
「あなたたちの卒業式、出たいもの。」
「ありがとうございます。」
 そう、明日は卒業式なのだ。
 ところが、ほまれさんは忽ち話題を変えた。僕たち二人に言いたいことがあったという感じだった。
「向こうでフェオソフィエワに会ったの。」
 僕は
「元気でしたか?」
 青野は
「すっかりお知り合いね。」
 ほまれさんが
「そう。向こうも同じこと聞いてきたわ。立哉くんは元気かって。実際に会ったのは初めてだったけど、想像してたより綺麗で恐いくらいだった。霊力のランクが私より高いから、私は結界を張っていたんだけど、向こうは無防備だった。」
 僕は
「何の話をしたんですか。」
「シャイターンとディアボロス連合との関係を聞いて、あわよくば一緒にシャイターンを倒すことにしないか持ちかけるつもりだったの。会うための口実っぽいところが実は大きかったんだけれど。」
 白猫がじっとほまれさんを見つめている。
「でも、この世がある限りは無理だってあっさり言われた。フェオソフィエワには何度か会ったの。友達みたいになっちゃったな。でね、その度に立哉くんの話になって」
 僕は嬉しかった。
「立哉くん、フェオソフィエワのこと、しょっちゅう考えてるでしょう。それすると、向こうからこっちが見えるのよ。」

更新日:2021-09-26 14:02:51

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