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悪魔の落とし物
時は九月の終わりに遡る。
六年三組の小薗江隆(おそのえたかし)が、公園で金髪の女性を見かけたのは、下校途中のことだった。
いつもの三人とつるんでいた隆は、女性を見ると、その美しさのために気を引いてやりたくなった。そして
「ハクジーン、ガイジーン、でかいオッパイ、マン毛もパツキーン!」
口から出まかせに大声でからかった。他の二人はげらげらと笑った。
黒のコートを羽織っていた女性は顔を隆に向けた。水色の瞳と金髪が、コートの黒に映え、一瞬、隆は鷹に睨まれた鳩のように動けなくなった。しかし、女性は相変わらず優しい微笑みを湛えていた。
「もっと近くで言ってやろうぜ!」
隆が言うと、一人が
「何だかやばくねえか。」
「ビビってんじゃねえよ。」
三人が今度は無言で近づいたとき、金髪の女性がベンチから立ち上がった。
「イッタコトハ ゼンブ アッテマスカ?」
女性が言ってコートの前を開くと、全裸だった。
「うわっ!」
三人は驚きのあまり、一斉に声を上げた。
「サワリナサイ。」
「ひいっ!」
一人が走って逃げていった。
「オトコノコデショウ?」
足のすくんでしまったもう一人が、おずおずと手を伸ばすと、女性はその手を取り、胸に押し付けさせた。
「ああ・・・」
「ココモ、シッテイマスカ?」
女性は胸の手を、開いた脚の間へ持っていった。金色の陰毛の奥へ手は半ば隠れたが
「はっ?」
「ソコガ オンナノ ダイジナ アナデス。ドウゾ ハイッテ。」
「ひいっ!」
温かく濡れた肉を割って女の体に自分の指がめり込むのを感じた途端、その一人も、女性の手を振り切って、転びながら駆け出した。
六年三組の小薗江隆(おそのえたかし)が、公園で金髪の女性を見かけたのは、下校途中のことだった。
いつもの三人とつるんでいた隆は、女性を見ると、その美しさのために気を引いてやりたくなった。そして
「ハクジーン、ガイジーン、でかいオッパイ、マン毛もパツキーン!」
口から出まかせに大声でからかった。他の二人はげらげらと笑った。
黒のコートを羽織っていた女性は顔を隆に向けた。水色の瞳と金髪が、コートの黒に映え、一瞬、隆は鷹に睨まれた鳩のように動けなくなった。しかし、女性は相変わらず優しい微笑みを湛えていた。
「もっと近くで言ってやろうぜ!」
隆が言うと、一人が
「何だかやばくねえか。」
「ビビってんじゃねえよ。」
三人が今度は無言で近づいたとき、金髪の女性がベンチから立ち上がった。
「イッタコトハ ゼンブ アッテマスカ?」
女性が言ってコートの前を開くと、全裸だった。
「うわっ!」
三人は驚きのあまり、一斉に声を上げた。
「サワリナサイ。」
「ひいっ!」
一人が走って逃げていった。
「オトコノコデショウ?」
足のすくんでしまったもう一人が、おずおずと手を伸ばすと、女性はその手を取り、胸に押し付けさせた。
「ああ・・・」
「ココモ、シッテイマスカ?」
女性は胸の手を、開いた脚の間へ持っていった。金色の陰毛の奥へ手は半ば隠れたが
「はっ?」
「ソコガ オンナノ ダイジナ アナデス。ドウゾ ハイッテ。」
「ひいっ!」
温かく濡れた肉を割って女の体に自分の指がめり込むのを感じた途端、その一人も、女性の手を振り切って、転びながら駆け出した。
更新日:2021-06-25 07:11:13