官能小説

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欲か進歩か

 身長は百七十センチと高くないが、体重五十八キロで体脂肪率五パーセントと、アスリート並みの肉体を、一年後に仁は手に入れていた。自分でも惚れ惚れするような男らしい筋肉に、ムエタイで鍛えた強さが今はあった。但し、相変わらず友人だけはいなかった。ロリコンだからである。ロリコンとは、孤独を強いるものなのだろう。変態性欲は人を安心させない。自分も、もちろん他人も。
 その変態男の股間には、一筋の溝が縦に走っている。この溝こそが、男の理解者だ。友人など要るまい。風呂場の姿見の前に立ち、全裸でオナニーをすると、仁は最高の快感が得られるのだった。
「ああん、イッちゃう!」
 段違いに浮き出た腹筋を固くさせた仁の女性器が、貝のように潮を噴く。片手で割れ目を広げ、中身を露わにさせると、興奮はいよいよ高まっていく。
 少女の膣にこの日、深々と中指を差し込んで掻き回した時、仁は、指先で子宮口を確かめた。
「ある。やっぱり、もっと、女の子になりたい。」

更新日:2021-04-06 13:48:07

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