官能小説

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ソジュン

「すぐ捨てる気なら、何であたしを抱いたの?」
「お前が勝手に裸になったんだろ。臭い股、晒してないで、早く出て行けよ。」
 ソジュンは、脱色の繰り返しで黄色くなった髪の高校生に、上下の下着を投げつけた。高校生は、それを身に付けもせず制服のスカートを穿くと、半泣きの顔で部屋を出て行った。
「どいつもこいつも、べったり甘えてきやがる。」
 忌々しそうに、まだ裸のソジュンは、取り出したタバコに火をつけた。
 関係を持った何人かの女たちは妊娠もしているだろう。それでも、やくざと付き合いのあるソジュンに、女は大抵、何も言い出せず去っていくのだった。
 いつ死んでもいいほど荒んだ気持ちでソジュンは日々を過ごしていた。それが、唯一、豊子だけは大切に思い、幸せにしたいと本気で考えていた。つまり、ソジュンは豊子のためにこそ生きており、豊子がソジュンをこの世に引きとどめているのだった。
「あの人だけは俺を癒してくれる。一緒に暮らせるなら、あの宗教だって、入ってもいいんだ。」
 ソジュンの携帯電話が鳴った。
「はい。すぐに行きます。」
 中高生に大麻を売る仕事を手伝っていたソジュンは、着替えてすぐに家を出た。

更新日:2021-03-22 12:07:06

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