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no title

「別れよっか」
そう言って彼は違う方向へと歩き出した
「待って」
どれだけ届いた?
あたしの声

ガラにもないピンクの便せんに一生懸命書いた手紙
令嬢のあたしに金目当てじゃなくあたしに接してくれた
それで好きになった
やっとの思いで伝わって
ぎゅって抱きしめてくれて
すごい好きだったのに
違うところが多すぎたの?

理由なんて分からない
別れを告げられた
いつも強がりなあたし
涙こらえて
一生懸命こらえた
―けど
涙は止まらなくて
手で拭う

更新日:2009-03-01 12:57:57

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