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小説

携帯でもPCでも書ける!

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二日目

 あれだけあった本もすぐ読み終えたようで、ちょうど一週間後にまたミコと図書館へ行くことになった。待ち合わせの時間と場所も同じ。
 ミコはやけに早く待ち合わせ場所に来る。こっちも合わせようと早く行っても、いつから待っているのか、いつもミコは先に来て待っている。そういうとこだけは律儀なやつだ。
 しかし、その日に限ってミコはいなかった。珍しいと思いながらミコが来るのを待ったが、約束の時間を過ぎても一向に現れない。
 おかしい。
 さすがに気になり、迎えに行ってやることにした。すれ違いになるかもしれないが、それならまだ後から落ち合うこともできるし、このまま待っているよかいいだろう。というか、何もしないで待っているのはもう飽きたし気分がよくない。
 いつもミコが使うらしい道を辿って寮へ向かう。面倒なことに、あいつは携帯なんかの連絡手段を持っていないらしく、こういうときは困る。
 寮まで行き着いてもミコには会えず、おまけに聞いてみればもうあいつはどっかに出かけた後だと言う。頭を抱えたくなりながら、待ち合わせ場所まで引き返すことにした。
 あいつはどこに行きやがった?慣れた場所だから迷っているわけでもないだろうし。まさか何かあったんじゃ・・・。
 さっきとは別の道を歩きながら、あれこれ考える。騒ぎになってる気配はないから事故に遭ったわけではないだろう。あれをさらおうという人間がいるとも思えないし。どこかで道草食ってるんだったらいいんだが、図書館以外のどこにも興味がなさそうなあいつがそんなことをするだろうか。
 このまま見つからないなんてこともあるんじゃないかと思いはじめた頃、やっとミコのやつを見つけた。運良くミコと同じ道を探り当てたらしい。まったく心配かけやがって。
 どうやら道端で誰かと話しているらしい。これまた珍しいもんだと思いながら、少し離れた位置で話が終わるのを待つことにする。どうせ道を尋ねられたとか、そんなことだろうと思って。
 だが、どうもそうではないらしく、話はなかなか終わらない。ミコの方ではいつものよくわからない態度だが、話している相手は楽しげにべらべら喋っている。そんな様子からして、ミコの知り合いらしい。あいつにもこんな知り合いがいたなんてちっとも知らなかった。

更新日:2021-02-23 20:23:45