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二話



ここでは、いや、この世界では、恋愛というもの
を禁止している。なぜかって?それはお偉いさん
がたに聞いてくれ。俺にはわからんよ。
お偉いさんがたが都市の中心部にペンタクルをえ
がいて、そこにバカでかい建物をたっててから、
30年になる。それまでになにかあったらしが、
俺は知らない、世間のことなんて知らない。勉強
は嫌いだ。ただ、歴史の勉強でならった少しの
知識を知っているだけだ。たぶん、逃げて来た女
はあのバカでかいペンタクルの建物から逃げてき
たんだろうな。いったいお偉いさん方は、バカで
かい建物のなかで何をやっているのか。あ!
思い出した。あの女の子は確か夢で見たんだった。
俺は窓の向こうのバカでかい建物をみた。あの女
の子はきっと何かを知っているんだろうか。俺の
知らないことをたくさん。ん?
「探したわよ」と窓から入ってくる今日見た女の
子。俺はびっくりした。「君また逃げて来たの!?」
うん。とうなずく女の子。「あ。通報はやめて!」
と俺の口を手で覆った。「わかったよ。」と言って
俺は手をはらった。でも「君はなんで、俺のところ
ばかりくるんだよ?」「だって私あなたの味方よ」
と言う女の子。「はあ?」俺はなに言ってんだ、
コイツと思った。

更新日:2020-10-10 22:53:21

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