- 78 / 118 ページ
第9話 守るべきもののため
…ミシェルがふと気づいたとき、眼前には真紅の
「レギンレイズ」…それはかつての仇敵、「赤牙」の姿があった。
「…!」
だがそれは腕の鋏の部分を斬り落とされており、そして…
まるで魂を抜かれたかように前傾姿勢を保ったままであった。
そしてその胸部には、ナイトブレードが突き刺され、確実に
そのコックピット部分を貫いていた…。
「オナモ…!」
そんな赤牙の背後には、ジャックのヘルムヴィーゲリンカーの
姿があった。
そしてそこからみえるのは…その背部から突き出た
ナイトブレードの剣先だった。
また、それが赤みを帯びてみえるのは…気のせいであろう
か…。
「う…う…うおあぁぁーーーーッ!!」
そのときジャックは突然雄たけびを上げ、握った操縦桿を
何度も動かした。
動け、動け…だが彼のそんな願いもむなしく、機体は四肢の
あちこちを失い傾いたまま、どこからか、かすかな駆動音を
発するだけで、その巨体は二度と動き出すことはなかった。
その一方…。
ミシェルはまだ年端もいかない子供の命を…またも奪って
しまったことを悟った…。
…ミシェルがふと気づいたとき、眼前には真紅の
「レギンレイズ」…それはかつての仇敵、「赤牙」の姿があった。
「…!」
だがそれは腕の鋏の部分を斬り落とされており、そして…
まるで魂を抜かれたかように前傾姿勢を保ったままであった。
そしてその胸部には、ナイトブレードが突き刺され、確実に
そのコックピット部分を貫いていた…。
「オナモ…!」
そんな赤牙の背後には、ジャックのヘルムヴィーゲリンカーの
姿があった。
そしてそこからみえるのは…その背部から突き出た
ナイトブレードの剣先だった。
また、それが赤みを帯びてみえるのは…気のせいであろう
か…。
「う…う…うおあぁぁーーーーッ!!」
そのときジャックは突然雄たけびを上げ、握った操縦桿を
何度も動かした。
動け、動け…だが彼のそんな願いもむなしく、機体は四肢の
あちこちを失い傾いたまま、どこからか、かすかな駆動音を
発するだけで、その巨体は二度と動き出すことはなかった。
その一方…。
ミシェルはまだ年端もいかない子供の命を…またも奪って
しまったことを悟った…。
更新日:2020-11-06 16:37:39