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小説

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奇人たちの晩餐会

「…沢村お兄さん」

水端葵が鈴を転がしたような甘えた声で俺を呼ぶ。
上目遣い、親しげで少しはにかんだような微笑。

「ちょっと…え、葵?いや、葵さん?」
「沢村お兄さん…葵、身体検査ごっこがしたいな」
「し、身体検査ごっこ!?」
…なんてわいせつな響きなんだ。

焦った様子の俺を見て、葵は不思議そうな顔をして小首を傾げる。
「どうしたの?葵は恥ずかしくなんてないよ?だって沢村さんはお兄さんだもの」
「いや、お兄さんったって…」
一体どんなお兄さんだよ!?

「ねえ、お兄さん、葵、胸がおかしいの。…触って確かめてもらいたい」
「さ、触って!?」
「うん…でも優しくでないと嫌だよ?」

さっきから何だこれは?
明らかに話に脈絡がない。
まさか、このまま一気にR-18な展開になってしまうのか!?

「ねえ、沢村お兄さん…身体検査ごっこ、しよう。お互いの事をもっと知り合おうよ」
葵のぷっくりとやわらかい花弁のような唇が近付いてくる。
「よ、よせ葵、生き急ぐな…」
おわ〜〜!!


…。
チュンチュン
「…」
夢だった。…うん、わかってた。
しっかし、何て夢を見るんだ。軽く自己嫌悪ものだぞ。
とても他人には言えない、すごく性的なヴィタ・セクスアリスな夢だった。

「沢村お兄さん…って呼んでも…いいですか?」

そう。あんな事を言われたもんだから、精神が少し動揺してしまったんだな。
それで、変に性的な夢を見てしまったんだ。
「…身体検査ごっこ」
生々しい夢だった。自分の性癖の異常さを疑わざるを得ない。

(慕ってくる妹的存在に欲情するお兄さん的存在…)
うわっ、考えただけでいやらしい図が浮かんでくるな。
例えば家庭教師のお兄さんが、教え子の少女を上から性的な目で覗いてるみたいな…
男がみんなスケベであることは悪い事ではないと思ってはいるけれど、
何かそういうのは嫌だな…

うん、都合のいい妄想はやめよう。
俺は葵で性的発情なんかはしたりしない。
あ〜、まだ朝の8時前か。ゴミでも出しに行くか。
と立ち上がりかけた俺は腰に違和感を覚えて再び座り込んだ。

「…勃っていらっしゃる」











更新日:2020-07-12 00:43:25