官能小説

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はぁはぁはぁ・・・


自分の吐息だけがベッドルームに響く。

だらしなく弛緩した身体からは、熱がなかなか引かずに籠る。

奥深くに差し入れられたままの指先を引き抜こうとすると、新たな波がやってきて、困る。


「ど、しよー・・・。」


れいちゃんはまだ眠っている。

ほんとに困った子だ。

目を開ければ、射抜くような鋭さと熱量であっという間に身を焦がされてしまうし。

まぶたを閉じれば、睫毛のラインが色っぽすぎて、どうにかなってしまう。

結局、何をしてても側にいるだけで、いつもいつも私を翻弄する。


ナイショだけど・・・


視線が合わなくても、あの「手」を見てしまうだけで、妖しい気分になっちゃうんだよね。

あの指先が私の中を搔き乱して、蜜をあふれさせて、甘くとろけるような香りと熱を生む。


・・・あ。ダメだ。

また変な気分になってきちゃった。


もう私も寝なくちゃ。なのに・・・。


「おーい。れいちゃーん。」


まだ私の指先をはむはむと食べているれいちゃんに声をかける。


「ん・・・。さゆみさん・・・おかわり・・・。」


幸せそうに微笑んでつぶやいた寝言が、これ。


「・・・へ?」


「ミルキークイーンを入れると、おいしいでしょ・・・?たまには玄米じゃなくて・・・」


ぷぷぷっ!

れいちゃんってば、もしかしてお米食べてた?


私の指を散々弄んで、熱を煽るだけ煽っておきながら・・・!


「ほんとに、困った子。」


れいちゃんの髪をすくように頭を撫でると、ふにゃあっと甘えたように微笑んで私の手を抱きしめる。


「さゆみさん・・・だいすきです・・・。」

「はいはい。よく知ってるよ。」


律儀で、一途で、真面目で。


「柚香トップさんに必要なのは、睡眠とごはん。」

と言ったことを夢の中でも守っているのだろう。


健康優良児そのものな柚香さんだけど、私にとっては恋人の色っぽいれいちゃんでもあるわけで。



たまに一人で盛り上がって致してしまっていることは、秘密にしておこう。


更新日:2020-05-31 15:37:30

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