翌日早朝、俺はいつもより早く目覚めてしまった。
また寝てしまうと時間まで起きられず遅刻しそうなので
制服に着替えて学校へ行くことにした。
自宅から学校へ自転車で10分ほどの距離であっという間に学校に到着。
誰もいない校舎をひとりで歩き、自分のクラスの前に立ち止まり扉を開けた。
教室の中にはひとりだけ女の子がいた。
本を読んでいる五十嵐あおいである。
俺は挨拶をしながらあおいさんに近づき
「元気？」
と声をかけたらあおいさんは軽く縦にふった。
昨日の本の件と内緒でおかずにしてしまったことで
「昨日はゴメン」
とあおいさんに再度謝った。
あおいさんは小声で「いいよ」と言いながら俺の顔を見た瞬間
顔を真っ赤にして泣きそうになりながらうつむいてしまう。
「どうしたの？」
とあおいさんに聞いてみたら小さな声で
「私を...おかずにした...」
一瞬びっくりしてもう一度聞き直したら
「私をおかずにして、お、オナニーしたでしょ！」
と、あおいさんからとんでもない言葉が出てきた。
昨日のやったことを言われてしまい、俺はそばにあった椅子に座り込んでしまった。
「ど、どうしてわかったの？」と
聞くとあおいさんは泣きながら
「私は人の顔を見るとその人の過去出来事が能内に映し出されるの」
「全員ではないけど今回あなたの顔を見た瞬間に昨日の事が見えたの」
「でも嬉しの。私を気にしてくれたのはあなたが初めて」
と言いながらあおいさんはメガネを取り、涙を拭きながらそっと顔を上げた。
目の前の顔は正にグラビアアイドル桃子である。
「わかったでしょ。実は私、内緒でグラビアモデルをやってるの」
その後クラスメイトが登校するまでの間、あおいさん自身の事を教えてもらった。

私は生まれた直後からある施設に預けられそこで育だてられたの。母親は私を生んだ直後に亡くなり、父親は行方不明。
その施設で私は特殊な教育を受け最年少で修了したの。
いずれ成人になったら外国へ行かなくては行けないので
その間は高校と大学に通うことが決まってるの。

クラスメイトが登校する直前
「もしよければ私と友達になってくれないかな」
と、あおいさんに言われたので俺は二つ返事で友達になることを決めた。
その時のあおいさんの笑顔がとても可愛くてきれいだった。
俺も友達になって、あおいさんの隠された秘密をもっと知りたい。