官能小説

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混迷する妖精界

 妖精と呼ばれている存在たちの使う魔法の種類や質は、基本的に生育歴で決まってしまう。どんな性格や気質にどんな魔が親和性を持つか、それは自然法則のようなものだからだ。
 そして、どれだけ多様な魔と親和性を持てるかが、魔力を決定する。この世界で、魔法は才能だった。
 魔法を使用するには言葉が必要だが、その言葉は普通、本人の名前である。本人が自己の名前を呪文として使用した時にのみ、魔法は機能した。だから、妖精に同姓同名の者は存在しない。
 人格や性格そのものが本人の魔法を決める。そしてそれが本人を取り巻く環境を作る。ごまかしの効かない序列社会だった。立場を変えるには、唯一、性格や気質を変えるしかない。
 なお、妖精はその気質に従った相貌をしていた。家族ではなく、早くに独立し、気質の合った仲間と居住地を作ってきた。
 衣服はなく、普通は裸、性器を隠すことは決してなかった。魅力になるものは露わにすることが良いとされていたからである。
 だが、それも昔のこと。既に妖精界には、グループに応じ、揺るがし難い階級が出来上がって久しかった。

更新日:2020-01-03 02:28:23

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