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「また勃ってる!」
熱が下がり、目を開けた四郎が最初に聞いた言葉だった。フローラは嬉々とした様子で四郎に跨がると、目覚めの勃起を腹に納めた。
「でも、射精しちゃだめ。」
赤紫色の瞳に愛情を湛えたフローラは四郎に口付けした。
「ううん」
射精するなと言っても、フローラの膣内はリズミカルに動き、求めてやまない。張った乳房から心臓の鼓動が響いてくる。
四郎はフローラの腋の下に鼻をうずめた。やはり腋臭が強かった。
「そんなところ、どうしたの?」
フローラのにおいは、女性器もそうであるが、生臭さは無く、むしろ性欲を高める香水に近かった。
「うっ!」
少女の腋の下で大きく息を吸った四郎は、反射的に射精した。
「だめなのに! でも嬉しい!」
喜ぶフローラの体は、男に快感を与えようと動き続け、においを発散し続けた。また一度、もう一度と、フローラは腹の中に射精を感じ取った。
「本当にだめ。私たち、このまま死ぬまですると思う。あなたとなら死んでもいいけれど、もっと生きて、何度もしましょう。」
フローラは、意志の力で体を四郎から引き離した。
「何か飲む?」
「君のおしっこ。」
「今はだめ。絶対にだめ!」
絶対にだめという言葉をフローラは自分自身に向けて放ったように四郎には聞こえた。
レモンの香りのする蜂蜜の入った茶を飲んだら、二人は落ち着いてきた。
「僕はね、この世界の者じゃないんだよ。妖精じゃなくて、人間だしね。」
聞かれもしないのに四郎が話すと、フローラは
「あなたは四郎。もうそれだけでいい。でも、聞きたいことはあるの。」
「魔法のこと?」
「それもそうだけれど、人間てどんな生き物? 話はできるの?」
「僕と同じだって。どうして言葉が通じないんだろう。僕には両方分かるのに。」
「いま、人間が滅んでいなくなることが危惧されてるの。どうしたらいいと思う?」
フローラは真剣だった。
「僕みたいなよそ者に分かるもんか。」
「考えてほしい。」
「地図、ある?」
「地図って?」
「この世界を上から全部見たらどうなってる?」
「ああ、それなら」
空間にたちまち鳥瞰図が映し出された。魔法だった。
「島が一つで後は海?」
「そう。おかしい?」
フローラは、四郎に現在地や妖精の居住地を、そして人間の分布状況を教えた。
「島をもっと作ればいいんじゃない?」
「考えたこともなかった。そんなに大地を変えていいんだろうか。」
「意見言ってるだけだからね。」
「あとは、死刑のことと、階級のことと、それから、もちろん四郎の魔法のことと」
「疲れた。お尻、嗅いでいいよね。」
「ごめんね。あとで聞く。」
フローラは、横になった四郎の顔に尻を乗せた。
「あの、知らないのかもしれないけれど、そこから汚いものを女も出すよ。だから、広げたりされると恥ずかしい。本当は嗅いだりされるのも。」
「このにおい、好きなんだ。フローラのは特にね。出るもの見たことない。見てみたい。」
「本気? どうしようかな。」
恥を見せろと言われても、はねつけることなく迷う自分に、フローラは、自分の心が前より優しくなっていると思うことができた。
熱が下がり、目を開けた四郎が最初に聞いた言葉だった。フローラは嬉々とした様子で四郎に跨がると、目覚めの勃起を腹に納めた。
「でも、射精しちゃだめ。」
赤紫色の瞳に愛情を湛えたフローラは四郎に口付けした。
「ううん」
射精するなと言っても、フローラの膣内はリズミカルに動き、求めてやまない。張った乳房から心臓の鼓動が響いてくる。
四郎はフローラの腋の下に鼻をうずめた。やはり腋臭が強かった。
「そんなところ、どうしたの?」
フローラのにおいは、女性器もそうであるが、生臭さは無く、むしろ性欲を高める香水に近かった。
「うっ!」
少女の腋の下で大きく息を吸った四郎は、反射的に射精した。
「だめなのに! でも嬉しい!」
喜ぶフローラの体は、男に快感を与えようと動き続け、においを発散し続けた。また一度、もう一度と、フローラは腹の中に射精を感じ取った。
「本当にだめ。私たち、このまま死ぬまですると思う。あなたとなら死んでもいいけれど、もっと生きて、何度もしましょう。」
フローラは、意志の力で体を四郎から引き離した。
「何か飲む?」
「君のおしっこ。」
「今はだめ。絶対にだめ!」
絶対にだめという言葉をフローラは自分自身に向けて放ったように四郎には聞こえた。
レモンの香りのする蜂蜜の入った茶を飲んだら、二人は落ち着いてきた。
「僕はね、この世界の者じゃないんだよ。妖精じゃなくて、人間だしね。」
聞かれもしないのに四郎が話すと、フローラは
「あなたは四郎。もうそれだけでいい。でも、聞きたいことはあるの。」
「魔法のこと?」
「それもそうだけれど、人間てどんな生き物? 話はできるの?」
「僕と同じだって。どうして言葉が通じないんだろう。僕には両方分かるのに。」
「いま、人間が滅んでいなくなることが危惧されてるの。どうしたらいいと思う?」
フローラは真剣だった。
「僕みたいなよそ者に分かるもんか。」
「考えてほしい。」
「地図、ある?」
「地図って?」
「この世界を上から全部見たらどうなってる?」
「ああ、それなら」
空間にたちまち鳥瞰図が映し出された。魔法だった。
「島が一つで後は海?」
「そう。おかしい?」
フローラは、四郎に現在地や妖精の居住地を、そして人間の分布状況を教えた。
「島をもっと作ればいいんじゃない?」
「考えたこともなかった。そんなに大地を変えていいんだろうか。」
「意見言ってるだけだからね。」
「あとは、死刑のことと、階級のことと、それから、もちろん四郎の魔法のことと」
「疲れた。お尻、嗅いでいいよね。」
「ごめんね。あとで聞く。」
フローラは、横になった四郎の顔に尻を乗せた。
「あの、知らないのかもしれないけれど、そこから汚いものを女も出すよ。だから、広げたりされると恥ずかしい。本当は嗅いだりされるのも。」
「このにおい、好きなんだ。フローラのは特にね。出るもの見たことない。見てみたい。」
「本気? どうしようかな。」
恥を見せろと言われても、はねつけることなく迷う自分に、フローラは、自分の心が前より優しくなっていると思うことができた。
更新日:2020-01-03 02:37:13