官能小説

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 駆除隊でもあり、有能なハンターでもあるリヴィエラは、代理ではあったが、同階級間の話し合いの場に参加していた。
 リヴィエラのように、何でも食べるが肉食中心のグループ「チオ」と、肉は食べないが魚介類なら食べるグループ「マロ」、植物しか食べないグループ「レグモ」、さらに、植物の中でも、果実のみを食べるグループ「フルクト」がいた。参加者はやはり全員女だった。
「レグモは土地を使い過ぎです。そして、利益を得過ぎている。」
 気の短いリヴィエラが切り出した。レグモ側は
「それは、あなた方が我々から買い求めるからでしょう。私たちはあなた方のものを必要としないのだから、仕方のないことでは?」
 マロの側が
「チオは人間を狩りすぎです。鳥でも何でもそうですが、当然、居なくなりますよ。そうすればバランスが崩れて海にも影響するでしょう。我々のように、養殖を考えては?」
 フルクト側は
「海と違って、そうするには、また広大な土地が要ることになります。そして生物を圧迫する。」
 リヴィエラは
「一番早くから開発を始めたあなた達に言われたくありません。」
 フルクト側は
「そんなに食べ物に執着しているのは何故なんですか? ご覧なさい。私たちの容姿が貴族に一番近い。」
 草食のレグモ側がこれに反論し
「貴族は野菜を食べてますよ。フルクトこそ、執着し過ぎでしょうに。命あるものを殺すのが生き物の宿命だとしても、苦しまない植物に留める。それで良いではありませんか。」
 マロが
「レグモこそ、大開発を続けているじゃありませんか。それがいけないと我々は言っている。それに、男の出生が少な過ぎて、我々の男から精子を輸入している。食が不自然だからです。海にはまだまだ可能性がある。それも、陸の自然あってのことですけれどね。」
 マロは続けて
「ともかく、チオには、狩りの即刻全面停止を求めたい。あなた方だけの問題じゃないんです。」
 リヴィエラは
「自分の習慣でないことを人にやめるように言うのは優しい。それに、町に侵入した人間や動物の駆除をしているのも私たちです。その魔術は皆さんにはないでしょうに。」
 レグモが
「何故侵入するのか、考えなさい。棲み家を圧迫しているからです。」
 マロが
「それは、さっきも言ったように、あなた方のことでもあります。フルクトが一番ひどいけれどね。貴族に近いなんておっしゃったけれど、フルクト達はいっそ、最下層民のように、うんこでも食べてはいかがですか。」
 フルクトは負けずに
「ほら、その下品さが下層民にあと一歩。」
 リヴィエラが
「最下層民だって、私たちが世話しているようなものなんです。」
 毎度のことではあったが、平行線のまま話し合いは終わり、リヴィエラはすっかり疲弊して帰途に着いた。

更新日:2020-01-03 02:32:39

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