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下層民たち
解体作業員は、エスメラルダを残して、リヴィエラもみな帰ってしまった。男性器と、廃棄部分の処理とを若いエスメラルダは任された。
バケツ一杯の精液は、係ならではの特別報酬である。三つの男性器に寄りかかって休憩しているうちに眠ってしまったエスメラルダは、誰もいなくなった倉庫で目を覚ますと、まず、がぶりと精液を掌に掬って飲んだ。
「臭い! でも女にはやめられなくなるにおいよね。」
人間の体には捨てる所は殆ど無い。体毛、皮膚、筋肉、脂肪、内臓、血液、骨、全部が利用できた。僅かに捨てる部分としては、便の詰まった腸の一部や、解体後に残る屑のような肉片だけだった。しかも、尿や便そのものは取り分けねばならなかったが、膀胱も腸も売れるので、残るものは少ない。肛門は稀少な食材として人気が高かった。
元のように皮を被ってしまった亀頭をエスメラルダは剥き直してみた。そして、最近ようやく毛の生え出した自分の性器を、男の尿道口に擦り付けた。
「ああ、早く誰かあたしの穴に入れてくれないかな。本物の精液も飲んでみたい。あ、いくっ!」
本物の、とはもちろん妖精のという意味である。
興奮したエスメラルダは、男性器の尿道口へ今度は片腕を差し入れた。陰嚢を踵で力一杯蹴りながら、陰茎にクリトリスを擦り付けて
「こんなことしたら痛いよね! 痛いでしょ? 死んじゃう?」
ファンタジーに耽りつつ、男を体が求めてやまなくなって来ているのを、思春期のエスメラルダは痛いほど感じるのだった。
バケツ一杯の精液は、係ならではの特別報酬である。三つの男性器に寄りかかって休憩しているうちに眠ってしまったエスメラルダは、誰もいなくなった倉庫で目を覚ますと、まず、がぶりと精液を掌に掬って飲んだ。
「臭い! でも女にはやめられなくなるにおいよね。」
人間の体には捨てる所は殆ど無い。体毛、皮膚、筋肉、脂肪、内臓、血液、骨、全部が利用できた。僅かに捨てる部分としては、便の詰まった腸の一部や、解体後に残る屑のような肉片だけだった。しかも、尿や便そのものは取り分けねばならなかったが、膀胱も腸も売れるので、残るものは少ない。肛門は稀少な食材として人気が高かった。
元のように皮を被ってしまった亀頭をエスメラルダは剥き直してみた。そして、最近ようやく毛の生え出した自分の性器を、男の尿道口に擦り付けた。
「ああ、早く誰かあたしの穴に入れてくれないかな。本物の精液も飲んでみたい。あ、いくっ!」
本物の、とはもちろん妖精のという意味である。
興奮したエスメラルダは、男性器の尿道口へ今度は片腕を差し入れた。陰嚢を踵で力一杯蹴りながら、陰茎にクリトリスを擦り付けて
「こんなことしたら痛いよね! 痛いでしょ? 死んじゃう?」
ファンタジーに耽りつつ、男を体が求めてやまなくなって来ているのを、思春期のエスメラルダは痛いほど感じるのだった。
更新日:2020-01-03 02:31:40