官能小説

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R-18

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継承5

ユキの推測、当然の如く的を得ていた。実際には、身長が高ければリーチは伸びる。筋力量も多くなる為、戦闘においては有利に働くだろう。しかし剣術とは本来、刃と刃を合わせるものではないのだ。少なくとも神崎流においては顕著である。

150センチ前後の身長で、スピードを活かして相手の懐に潜り込む。その上で一刀のもとに斬り伏せるのが理想の剣術。そういった考えに基づいて完成したのが神崎流だった。

一方のシュウは30センチ以上大きい。自分に合わせた刀は想定よりも長く、無意識の内に腕力へと頼った戦い方をする事もあった。自分に見合った剣術を模索していれば話は違ったのだが、それを指摘する者がいなかったのである。

当然祖母である静は気付いていたが、彼女は見て見ぬ振りをした。只でさえ神崎家の男性後継者は直接的な武術を修めている。それ以上の武力は手に余ると判断したのだ。必ずしも聖人君子の子が聖人君子となるとは限らない。抑止力たる為に妻を迎え入れる側面もあったのだから。


だがユキは誰よりもシュウを信頼している。だからこそ正直に告げたのだが、シュウは予想外の考えを口にする。

「神崎の剣術、シュウ君には合わないけど・・・どうするの?」
「そうだなぁ・・・丁度いい機会だし、剣術はユキに任せてオレは別の道を選ぶよ。」
「別の道?」
「前々から考えてたんだ。誰かが継いでくれたら、オレは刀を置こうって。」
「じゃあ、ロングソードとか?」
「いや。料理人らしく、包丁にしようと思う。」
「は?・・・え?」


一瞬聞き間違いかと思ったユキだったが、自信満々のシュウを見てその考えを振り払う。その上で理解が追い付かず、もう一度聞き返すのであった。

更新日:2019-10-17 23:30:44

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Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜 R-18