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その2

その2
砂垣



いた!

見つけてぞ、横田競子を…

やっぱりここでバイトしてたんだな

よし、帰りまでに”接触”を図ろう


...


「砂さん、次行くぞ。いいか?」

「ああ、頼む」

「さっきのバグジー導入もそうだが、対相和会ではかなり強硬に出る方針のようだ。今日の金城さんからは、その辺、ヒシヒシと伝わってきたよ」

「大場、それは具体的に何らかの攻め手をもって、こちらから仕掛けるということなのか?」

大場はフォークで刺したチキンカツを口に運ぶのを止め、水を飲んでから、正面の俺に顔を近づけて話してきた

「あのさ、星流会の後ろもよう、相当気張ってるらしいんだよ。先般の東西広域、相和会との3者合意で、埼玉北部を根城に関西が新参をおいただろ。一方、相和会の南は星流会だ。もう早々と、関東と関西の張り合いになっちゃってるみたいだぞ」

そういうことか…


...



「…相和会の方では、実質ナンバー2の剣崎さんが、静岡の明石田組につきっきりなんだそうだ。連日二人で関西の連中と折衝してるって見てるよ、関東は。相和会は今後、親関西にシフトを描いてるって、業界じゃもっぱらだってからな。金城さん、苦虫噛んだような顔してそう言ってた」

「大場…、単に相和会の北を提供された関西に、関東をバックに背負った星流会が競うとしてだ、実際の手立てだよ。それ、俺ら愚連隊系をおっぺして、ガキ同士の対立を突破口にする以外、なにがあんだってこと。そのあたり、トップの諸星さんからも今いちはっきりしねえし…。どうだ、今日の様子だと…」

「それがよう、こっちの後ろの関東直系…、ああ、東龍会か…。そこが他の直系とも協調して、本気で相和会に向き合う流れらしいんだよ」

「だから具体的にはってことだよ、それ、わかるか、お前」

俺は少々イラついてきたよ

そしたら、大場のヤツ、ニヤけて答えたわ

「今日、聞いたんだ。例の相和会2代目失脚騒動の”裏ネタ”で攻めてくってな。すでにいくつも材料を仕込んでるらしいし、更に新たな”当て”がでてきたとかって…。ここにきてさ…」

俺は、その後の大場の話を聞いて少々驚いた


...



「そうか…、建田さんとこにいたチンピラが保釈で出てくるのか…。なんでも、別件で自首して、クスリの件では建田組を破滅させる証言をしたヤツなんだよな…」

「うん。昨日、刑務所から出てきたってことだ。当然、所在の落ち着き先を追いかけてると思う。でも、相和会側に消されることもあるだろうけど…」

ここで、ひと通りの判断材料は整ったってことになるかな

今の星流会、その後ろ盾である関東直系組織が、本気で相和会に例の”関連ネタ”を武器にするとなったら、今俺が握っている情報は、決定的な威力を発揮する

これは間違いないよ

いっそ、諸星さんに進呈すれば、彼らは一気に攻勢に回れるかもしれない

しかしだ…


...



俺はほぼ100%、殺される

西城アツシを超える壮絶なリンチの末…

冗談じゃねえぜ、そんなのまっぴらゴメンだ

極道でもないのに、そんな死に方出来るかって!

とりあえず、星流会には告げずにおこう

今日の夜、、エリカという女に会えば、また何か新しいことがわかるかもしれない

それからだ…

ここはなにしろ慎重を要するぞ、うん…






更新日:2019-09-11 13:56:52