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その6

その6


「先日、砂垣と会った時彼から聞いた話では、諸星さんからは当面、やり合う女相手は紅組に留めとけって言われてるそうなんです。いくら何でも女子高生の集団にムキになってたんじゃあ、世間の目が…っ、てとこらしいですがね」

「ハハハ…、そりゃあ正論だろ。身長180の化けもん女が仕切る武闘集団とならまだわかるが、女子高生とケンカなんて笑いもんだって」

「ノボルさん…、オレもこの地に通って、”世間話”には重点をおいていましたから、いろいろ見えてくるものがあって…。どうやら紅丸は、今まさにアンタが言った論調を計算した上で、後続の女集団を女子高生現役に持っていったようだ。砂垣一派を自分のところに引き寄せる目的もあってだろう」

「はー…、なんでだよ?」

ノボルは既に気づいていたのかも知れない。
自分が”ここ”で戦闘態勢を敷く局面になったとして…、その場合の本当の敵は、女になるかも知れないと…。

...


「その間で、南玉や後続の女集団を育む…。だが、究極のところは、黒原以後の再編を彼女が導こうとしている。今はその一過程で、まずはやくざとつるんだらしいと見た砂垣一派を排除するつもりでしょう。ただし、これはいろんな情報をかみ砕いた上ではあるが、オレの推測にすぎない」

「女が黒原死後、混沌としている都県境のフレームを主導してるって言うのか?」

「仮に、砂垣を放逐することができれば、墨東会を軸として連携関係を結び、さらに南玉連合を核とした女集団をそこに加える。今の風潮じゃあ、女の走りや各集団は増える一方だ。そこで、これもオレの大胆な想像になりますが、この流れを相馬さんは読んでいたのではないかと…。そしてそれを、歓迎しているのではなかとも…」

「おい、おい…、タカハシよう…!もしもそうだってんなら、諸星さんにGOをかけたのは、こういう絵柄になることを誘導したっていうのかよ!」

「その可能性は否定できないとオレは思います。あの人なら‥」

ノボルはその細い目を全開にさせ、タカハシをすっとんきょに眺めるだけであった…。






更新日:2019-09-10 03:38:44

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