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その2

その2


”ふふ‥、武次郎なんかは、諸星会長も何故あんなのをパートナーにしたんだって、さかんに首をかしげていたしな(苦笑)。しかし、オレは観察を怠らなかった。その結果、諸星さんなりの砂垣チョイスが必然性を伴っていた面もあったと気づいた…”

ノボルが砂垣観と、そのパートナーである星流会の会長諸星の狙いを自己分析できたのは、この地へ戻って半年ばかりが経過した頃のタカハシとの会話がきっかけだった。

「…なあ、タカハシ、お前もココへは何度も足を運んでるし、砂垣や星流会とも接触を重ねてる。でよう…、どうなんだ?あのパートナーシップってのは…。どうもオレ達と東龍会が見据える”それ”の方向性とはさ、あまりにギャップがあるような気がしてな」

「…」

「無視すりゃあ、それで済む。だがよう、坂内さんや折本さんはココでしっかり観察ってこった。で…、半年ほどこの地でそれをやったが、正直、どう捉えたらいいのか…。お前はどう思う?”あれら”をよう‥」

この時のタカハシは、まずは、いつもと変わらずにノボルへ私見を述べた。


...


「まず、東龍会は二つのアタマですよね。ガキとつるんだこれからの時代に即したスキームの実践実験。まずは、それがある。そしてここの地の立地ってことで、相和会の情勢次第で下部組織にガキを使ってジャブを打たせる、その下地を絶やさない状況の確保。そこで、とりわけ後者は特殊事情を孕むということがポイントじゃないかと…」

「特殊事情か…。まあ、その通りではあるな。オレは抽象的にしか捉えられんが、具体的にはどうなのか‥」

これにもタカハシは淡々と即答した。

「まず、対峙する対象がイレギュラー極まるといことになりますよね」

「はは…、そりゃあ、相和会はとてもじゃないが、スタンダードとは言い難いわな。超イレギュラーだわ。だが、それは今に始まったことでないだろう?そもそも、ガキをおッぺしての茶々入れは星流会のお家芸で、相和会との間では年中行事ってレベルだ。おまけにその結末だって、いつもワンパターンときた。どうもオレにはそれと同じにみえるぞ」

「一見はそうです。だが、従来は愚連隊、今度はホントのガキという違いが、対相和会ではまるで別物になると思うんです。それは相和会サイドのリアクションという側面でです」

「…」

ノボルはここで一気に視界が開けた。





更新日:2020-08-07 11:55:49

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