- 4 / 12 ページ
その4
その4
ケイコ
私、テツヤの言葉を聞いた瞬間はちょっと動揺したけど、すぐにシャキッとなった
どうせだ、ここで気持ちスッキリさせちゃおう
何故だか、そんな決断が咄嗟にできた
「…、二人?ああ、私とテツヤだけってこと…。あのさ、それってさ、お前としては、デートみたいなもんで考えてんの?」
「そうだな、そんなつもりだな。なんかさ…、だんだんお前のこと、好きになってきちゃったみたいなんだ、オレ」
テツヤは率直に、私への気持ちを告白してくれた
嬉しい…
なら、私も”正直”な気持ちをここで告げよう…
そう決意した
...
「…。テツヤ、私もお前のこと、だんだん好きになってきてる。だけどね、どうしてもお前の女好き、それはダメなんだ。病気みたいなもんって、お前が諦めてるんなら、そこで、私の気持ち止まっちゃうんだよ」
これは100%、私の今の思いだ
当然、テツヤを傷つけることも口にしてるという自覚はあった
でも、やっぱり最初に言わなくちゃ、きっぱりと
そして、いつものように、ほとんど間をおかず、テツヤは答えてくれた
「オレさ…、さっき矢吹先輩が言ったこと、なんか、出来そうかなって思えてきてるんだ。お前のこと好きになってきてるこの気持ちが大きくなれば、まあ、一挙には無理でも、今みたいな極端なのは抑えられるんじゃないかとかさ」
「じゃあ、私と付き合って、スケベを治そうって気はあるんだな?」
「ああ、あるよ。正直言ってさ、こういう気持ちって、初めてなんだ。信じてもらえないかもしれないけどさ…」
いや、信じるよ、テツヤのその言葉…
...
「テツヤ、私も性格なんで、他の女の子みたいにできなくて悪いんだけど…。二人で釣り行って、体とか求めてきても、絶対受け入れないぞ。キスとかでもだめ。お前のこと好きでも。嫌なんだよ、今のままで、そういうの。それでもいいんなら、川釣り行く。一緒に二人で。ゴメン、可愛くないよな、私さ…」
これも偽わざる、私の”正直”な気持ちだった
女のエゴもあるのは承知だし、こんなこと面と向かって言っちゃう自分、男の人からしたら、興ざめもんだよ
それもわかってるんだよ、テツヤ、その上でなんだ
「おけいのそういうところにも惹かれてるんだ、オレ。お前みたいなヤツ、今までいなかったもんな。大丈夫だ。釣り行っても、”この前”みたいに強引なことはしないよ。誓う」
「うん。テツヤ、ありがとう。私の言ったこと、逃げずに聞いてくれて。お前を傷つけるのは、わかってたんだけど…」
「はは、お前のその律儀なとこもさあ、可愛くてしょうがないよ。でさあ、竿とかはこっちで用意するから、予定だけ決めちゃおうぜ」
「うん」
この時の私は、嬉しくて嬉しくてしょうがなかった
そして、見かけによらず懐が深く、”優しい”テツヤのこと、また好きになっていった
ケイコ
私、テツヤの言葉を聞いた瞬間はちょっと動揺したけど、すぐにシャキッとなった
どうせだ、ここで気持ちスッキリさせちゃおう
何故だか、そんな決断が咄嗟にできた
「…、二人?ああ、私とテツヤだけってこと…。あのさ、それってさ、お前としては、デートみたいなもんで考えてんの?」
「そうだな、そんなつもりだな。なんかさ…、だんだんお前のこと、好きになってきちゃったみたいなんだ、オレ」
テツヤは率直に、私への気持ちを告白してくれた
嬉しい…
なら、私も”正直”な気持ちをここで告げよう…
そう決意した
...
「…。テツヤ、私もお前のこと、だんだん好きになってきてる。だけどね、どうしてもお前の女好き、それはダメなんだ。病気みたいなもんって、お前が諦めてるんなら、そこで、私の気持ち止まっちゃうんだよ」
これは100%、私の今の思いだ
当然、テツヤを傷つけることも口にしてるという自覚はあった
でも、やっぱり最初に言わなくちゃ、きっぱりと
そして、いつものように、ほとんど間をおかず、テツヤは答えてくれた
「オレさ…、さっき矢吹先輩が言ったこと、なんか、出来そうかなって思えてきてるんだ。お前のこと好きになってきてるこの気持ちが大きくなれば、まあ、一挙には無理でも、今みたいな極端なのは抑えられるんじゃないかとかさ」
「じゃあ、私と付き合って、スケベを治そうって気はあるんだな?」
「ああ、あるよ。正直言ってさ、こういう気持ちって、初めてなんだ。信じてもらえないかもしれないけどさ…」
いや、信じるよ、テツヤのその言葉…
...
「テツヤ、私も性格なんで、他の女の子みたいにできなくて悪いんだけど…。二人で釣り行って、体とか求めてきても、絶対受け入れないぞ。キスとかでもだめ。お前のこと好きでも。嫌なんだよ、今のままで、そういうの。それでもいいんなら、川釣り行く。一緒に二人で。ゴメン、可愛くないよな、私さ…」
これも偽わざる、私の”正直”な気持ちだった
女のエゴもあるのは承知だし、こんなこと面と向かって言っちゃう自分、男の人からしたら、興ざめもんだよ
それもわかってるんだよ、テツヤ、その上でなんだ
「おけいのそういうところにも惹かれてるんだ、オレ。お前みたいなヤツ、今までいなかったもんな。大丈夫だ。釣り行っても、”この前”みたいに強引なことはしないよ。誓う」
「うん。テツヤ、ありがとう。私の言ったこと、逃げずに聞いてくれて。お前を傷つけるのは、わかってたんだけど…」
「はは、お前のその律儀なとこもさあ、可愛くてしょうがないよ。でさあ、竿とかはこっちで用意するから、予定だけ決めちゃおうぜ」
「うん」
この時の私は、嬉しくて嬉しくてしょうがなかった
そして、見かけによらず懐が深く、”優しい”テツヤのこと、また好きになっていった
更新日:2019-09-05 23:22:11