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700人の呪法師たち
さーて大変。
700人の呪法師たちは、さっそくグーグルにユーチューブ、フェイスブックにツイッターを駆使して、どうしたら王様が死なない服を見つけられるか、国中をかけづりまわった。
数日後、700人の呪法師たちは近くにあるIKEAの食堂にあつまり、ソフトクリームを食べながらこの問題について話し合った。
「オレは王様を呪い殺せばいいと思うがな」
ヤクザの親分が年をとってしまったような角刈りの長老が立ち上がる。
「いや。あのデブはそう簡単には死なぬ」とヒッピー系の呪法師。
「いっそのこと、死なない服は、それを信じない者には見えない、ということにしたらどうかしら?」と髪の長いオカマ風のあんちゃんが叫ぶ。
「それがいい。それはいい考えだ」とみんなうなづく。
「でも、そんなうまい話を、あの疑い深い王様が信じるかしら?」
半熟タマゴをつぶしたようなほっぺたのおばさん呪法師が頬づえをつく。
「いや、信じさせなばならん!」白いヒゲを胸元またらした長老格の男がしびれをきらしてテーブルを叩く。「ワシは遠く、アラビヤの、そのまた向こうの、ユダヤという地方に死からよみがえった王がいる、といううわさを聞いたことがある」
700人の呪法師たちは、さっそくグーグルにユーチューブ、フェイスブックにツイッターを駆使して、どうしたら王様が死なない服を見つけられるか、国中をかけづりまわった。
数日後、700人の呪法師たちは近くにあるIKEAの食堂にあつまり、ソフトクリームを食べながらこの問題について話し合った。
「オレは王様を呪い殺せばいいと思うがな」 ヤクザの親分が年をとってしまったような角刈りの長老が立ち上がる。 「いや。あのデブはそう簡単には死なぬ」とヒッピー系の呪法師。 「いっそのこと、死なない服は、それを信じない者には見えない、ということにしたらどうかしら?」と髪の長いオカマ風のあんちゃんが叫ぶ。 「それがいい。それはいい考えだ」とみんなうなづく。
「でも、そんなうまい話を、あの疑い深い王様が信じるかしら?」 半熟タマゴをつぶしたようなほっぺたのおばさん呪法師が頬づえをつく。 「いや、信じさせなばならん!」白いヒゲを胸元またらした長老格の男がしびれをきらしてテーブルを叩く。「ワシは遠く、アラビヤの、そのまた向こうの、ユダヤという地方に死からよみがえった王がいる、といううわさを聞いたことがある」
更新日:2019-09-04 01:18:15