• 作品を探す:

小説

携帯でもPCでも書ける!

  • 9 / 10 ページ

その9

その9
祥子


「ああ、みんはここで待っててくれな…」

「祥子さん…」

ハハハ…、みんな、察してるわ

意味ありげな目してさ…


...



「祥子さん…」

「久美、ちょっといいか…」

「はい…」

「お疲れだったな、名演技だったよ、はは…」

「私は演技だったけど…。みんなは、なんかリアルだったなあ…」

わあ、ノー天気な久美も結構キテるわ…


...


「…久美、はっきり言うぞ。お前、相和会に拉致られた時、体奪われたのか?」

「えっ?…まあ、ああいう状況だったから…」

「その相和会の正式さん、今の彼氏なのか?」

「一応…」

「お前ねえ…、仮に本気で惚れて、そういう関係なら自分の口から話すにしても、ひけらかしでしゃべることじゃねーだろ」

「…」

「今のお前の態度はさ、仲間からひんしゅくを買う一方だよ。だが、今日のみんなな…、麻衣の指示に従って必死になっての演技だよ。昨日、鏡の目で、久美を見放す自分を一生懸命練習したそうだ。お前が三田村さんや片桐さんと会って、一生懸命メモとるのと一緒だよ」

「祥子さん…」

「私が今言ったこと理解して努力できるんであれば、久美が戻ってくる時には、みんなの態度も変わってる。いいか、みんなじゃなくて、これはお前次第なんだぞ」

「わかった。戻ってきた来た時は、よろしく頼むよ。祥子さん」

「ああ、任せとけ。それと、相川さんは除名で麻衣のシナリオ通りになるわ。麻衣への第一報はお前が伝えてくれ。そんで、できれば片桐さんには久美が直接話してこいよ。あの人、この状況を心待ちしていたから、喜ぶはずだ」

「祥子さん、ありがとう…」

「いいか、今日は最後まで”演技”でな。南玉の連中に気取られないように」

「うん…、心得てるよ」

久美はちょっとだけ目を潤ませながら、みんなの前を走って去った


...


はは…、みんな、久美との話の中味、気になってしょうがないって顔だわ

「祥子さん…、どうでしたかね、久美さん」

「静美、なつき…。いい機会だよ、久美にもお前らにも。久美もそう捉えてくれるそうだ。アイツが今度帰ってくる時は、心から歓迎できるようにしとこうや、なあ…」

「はい…」

なんか二人とも、いい笑顔だったよ…





更新日:2019-08-23 21:56:50