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その7
その7
夏美
さあ…、こうなってジタバタしてもしょうがない…
どうせ、この後は真澄が鬼の首を獲ったように私に詰め寄るわ
フン、来なさいよ、真澄!
荒子から本郷に宿代えした節操なしでしょうが、アンタは!
...
「有川先輩、ご苦労様でした。ああ、誰か、先輩のおしぼり代えてきて!」
さあ、来るわよ、真澄が…
「議長!」
「はい、真澄先輩、どうぞ」
「今の有川先輩のご指摘で、今日の幹部会が対処しなければならかいことは明確だわ。夏美の極めて不適切な行動、これは見過ごせない。まず、夏美に事実確認をお願いします」
「…相川先輩、では…、お願いします」
荒子…
それに鷹美、いづみ、あっこ、ゴメン…
私、甘かったわ
...
「…中央公園で土佐原先輩とお会いして、本郷排除の事前申し合わせをした事実は認めます…」
ザワザワザワ…
私は余分なことは一切省いたよ
もう、こうなっては仕方ない…
...
「夏美が認めたからには、断固たる処分が必要ね。あのさあ…、みんな、よく思いだしてよ。先般、墨東幹部の南部誠一さんとの個人的交際を通じた内通が発覚したわよね。それで夏美は、前体制の総長補佐を引責辞任して、任期を全うできていない。きれいな引退は成せなかった人間なのよ。その際、総長の達美まで引責辞任の道連れよ。夏美、敢えて聞くわよ。あの時の南部さんとの密会写真を持ち込んだの、本郷だと見ていたんじゃないの?」
「ええ、たぶんそうだと思ったわ」
私は真澄の誘導尋問だと承知ではっきり答えたわ
「そうならよ、それが事実かどうかは別として、自分を窮地に追い込んだ憎っくき1年坊へのリベンジじゃないの。昨日の本郷追放を主導したのってさ」
「そう言われたら、否定しようがないわ」
もはや私は、まな板の鯉の心境になっていたようだ…
「そう…。なら全面的に認めたってことね。議長、これは重大な責任問題よ。夏美への南玉連合OG除名を提議します!」
「反対!」
あっこ…
...
「真澄先輩、本郷追放は夏美先輩一人の私怨で発議され、決議されたんですか?違うでしょう!筋違いな責任の転嫁はやめて下さい!」
あっこは泣きながら訴えてくれてた…
「あっこ…、何なの、あんた!筋違いはアンタでしょーが!じゃあ、本郷除名は夏美一人の画策じゃないってそこまで主張するなら、複数の画策ってことなの?」
「それは…」
「真澄先輩!水掛け論はやめましょう。相川先輩の本郷に対する私怨云々は別問題ですよ。要は夏美先輩に、土佐原御大との事前申し合わせのありなしです。そこを先輩は認めておられる。それ以上の憶測を膨らませてですよ、内部対立を煽る発言は慎んでください。今日は明日の南玉を背負う、ドッグスの新入が顔を揃えてるんです。カッコつける必要はないが、南玉の神髄を汚すような個人攻撃はやめていただきたい。よろしいでしょうか?」
「うう…、わかったわ、荒子。とにかく…、”それ”認めた夏美の処分、諮って」
私はハンカチを目に当てて泣きじゃくっていた…
夏美
さあ…、こうなってジタバタしてもしょうがない…
どうせ、この後は真澄が鬼の首を獲ったように私に詰め寄るわ
フン、来なさいよ、真澄!
荒子から本郷に宿代えした節操なしでしょうが、アンタは!
...
「有川先輩、ご苦労様でした。ああ、誰か、先輩のおしぼり代えてきて!」
さあ、来るわよ、真澄が…
「議長!」
「はい、真澄先輩、どうぞ」
「今の有川先輩のご指摘で、今日の幹部会が対処しなければならかいことは明確だわ。夏美の極めて不適切な行動、これは見過ごせない。まず、夏美に事実確認をお願いします」
「…相川先輩、では…、お願いします」
荒子…
それに鷹美、いづみ、あっこ、ゴメン…
私、甘かったわ
...
「…中央公園で土佐原先輩とお会いして、本郷排除の事前申し合わせをした事実は認めます…」
ザワザワザワ…
私は余分なことは一切省いたよ
もう、こうなっては仕方ない…
...
「夏美が認めたからには、断固たる処分が必要ね。あのさあ…、みんな、よく思いだしてよ。先般、墨東幹部の南部誠一さんとの個人的交際を通じた内通が発覚したわよね。それで夏美は、前体制の総長補佐を引責辞任して、任期を全うできていない。きれいな引退は成せなかった人間なのよ。その際、総長の達美まで引責辞任の道連れよ。夏美、敢えて聞くわよ。あの時の南部さんとの密会写真を持ち込んだの、本郷だと見ていたんじゃないの?」
「ええ、たぶんそうだと思ったわ」
私は真澄の誘導尋問だと承知ではっきり答えたわ
「そうならよ、それが事実かどうかは別として、自分を窮地に追い込んだ憎っくき1年坊へのリベンジじゃないの。昨日の本郷追放を主導したのってさ」
「そう言われたら、否定しようがないわ」
もはや私は、まな板の鯉の心境になっていたようだ…
「そう…。なら全面的に認めたってことね。議長、これは重大な責任問題よ。夏美への南玉連合OG除名を提議します!」
「反対!」
あっこ…
...
「真澄先輩、本郷追放は夏美先輩一人の私怨で発議され、決議されたんですか?違うでしょう!筋違いな責任の転嫁はやめて下さい!」
あっこは泣きながら訴えてくれてた…
「あっこ…、何なの、あんた!筋違いはアンタでしょーが!じゃあ、本郷除名は夏美一人の画策じゃないってそこまで主張するなら、複数の画策ってことなの?」
「それは…」
「真澄先輩!水掛け論はやめましょう。相川先輩の本郷に対する私怨云々は別問題ですよ。要は夏美先輩に、土佐原御大との事前申し合わせのありなしです。そこを先輩は認めておられる。それ以上の憶測を膨らませてですよ、内部対立を煽る発言は慎んでください。今日は明日の南玉を背負う、ドッグスの新入が顔を揃えてるんです。カッコつける必要はないが、南玉の神髄を汚すような個人攻撃はやめていただきたい。よろしいでしょうか?」
「うう…、わかったわ、荒子。とにかく…、”それ”認めた夏美の処分、諮って」
私はハンカチを目に当てて泣きじゃくっていた…
更新日:2019-08-23 20:04:25