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その6
その6
ケイコ
車から降りてきた久美は、タバコを咥えていた
こいつ…、すっかりガラ悪くなってるわ
「聞いてると思うけど、私、抜けたから、南玉。んでさ…、今、新南玉連合っての立ち上げてさ、へへ…」
そう言うと、久美は運転席の男を指さして、ニヤケながら話を続けた
「あの人、相和会の”正式”さんだよ。”ウシロ”が付いて、真樹子さんとも手を組んでさ、数は南玉に迫ってる。ウチら、いずれ”あっち”を吸収するつもりだよ。アンタも真樹子さんとはいろいろだったって聞いてるけどよ、今の私ならクッションになれる。どうかな?」
多美から聞いたまんまだったわ
しかし…、久美がここまで性悪だとは思わなかった…
「お断りだ。話になんねえよ!アンタが何しようと勝手だ。でも、そこの”正式”さん、”あの時”の”お相手”だってな。お前、腐ってるよ。そんなんで、祥子や多美に張れっこない。少しアタマ、冷やすんだな」
「黙んな!お前が口出す立場かよ!クスリでボロボロの前科もんに言われたくねーっての!まあ、麻衣みたいな廃人状態じゃねえようだけどな(笑)。そんなさあ…、”代償”払わなくったって、私なんかスマートに”バック”、付けてるしね」
このバカ、ニヤケ面で得意げだ
「”股”汚してるアホよりマシだわ。さっさと消えな!今、私は機嫌悪いんだ。なんなら、サシでやってやろうか?」
するとこいつ、顔を赤らめて、車に向かって声を上げた
「ちょっとー、アツシ、降りて来てよ!」
来た来た…、汚い股の下で繋がった”ウシロ”とやらが…
...
「おう、久美、どうした?」
「この女、あんたとの仲、侮辱したよ。アイサツしてやって!」
全く…、なんだよ、このタンカ
これじゃ、チンピラヤクザの情婦じゃん
「ん…?あ…、いや、俺、車にいるからよ…」
サングラス姿のチョイデブのお兄さんは私の顔、じっと見てから
何故だか、ちょこんと頭を下げてる…
そんで、また車に戻ろうとしてるわ
「アツシ…!ちょっと、どうしたのよ??…一発カマしてやってよ、アイツにさ…」
「あの子、ダメだよ。…エライさん連中と懇意なんだ、やばいわ。さ…、早いとこ行こうぜ」
「え…?なんなのよ、それ…、ちょっとー!」
こいつら、何、小声でごちゃごちゃやってんだよ!
早くしねえとバス、来ちゃうだろうか!
...
「おい、久美!どうすんだ、私とやる度胸あんのかよ!やるんなら、ここでもいいんだぜ!」
私は久美のアロハの襟、むんずと掴んで怒鳴った
結構でかい声だったので、通行人もこっち見てるし
フン、構わねえよ、別に…
どうせ、このまま停学続いて、結局退学だよ、きっと
なら、いっそ、このクソ女をペシャンコにしてやる!!
また警察行きなら、それでもいいさ
もうどうでも…
「ああ…、おけい、落ち着けよ。なあ…。お前は麻衣とは違うんだ、今後も協力関係でさ…」
はー?
ふざけんな、もう噴火寸前だっての!
「麻衣がよう、またおけいと組んで、南玉戻るってウワサだったからよう…。アンタがその気なら、今のうちと思ってさ。…だから、いきなり牽制しちゃったんだよ」
「麻衣がそんなこと、言ってんのか?」
「私は又聞きだけどよ、もうすぐ病院出て、カムバック目論んでるって、もっぱらだよ」
...
「おい、その病院ってどこだ?教えろ!」
「相模浦中央だよ。個室のホテルみたいなところでさ、優雅らしいぜ。おかげで警察の”檻”、パス出来たって。クスリどっぷりでも、ワル知恵は相変わらずだよ」
麻衣のヤロー!!
アキラと私を尻目に、自分だけホテル並みの病室でおくつろぎか!
てめえの描いた絵だろうが…
ふざけやがって!!
もう、ブチ切れだわ!!!
「いいか…、今度私の前で茶化した態度なら、その場で潰すぞ!こんなナリも不快だから、見かけたら毟るからな!そんで、これから麻衣とは、”直”ではっきりだ!!」
そう凄むと、久美はヘラヘラしながら車に駆け込んだよ
...
ようし‥
こうなったらアキラと会う前に麻衣とケリだ!
場合によっちゃ、その場でヤッてやる
私、もう壊れる寸前だって…!
相模浦中央病院なら、バス乗っても11時過ぎには着く…
待ってろ…
昼飯前には行くからな…、麻衣!
ケイコ
車から降りてきた久美は、タバコを咥えていた
こいつ…、すっかりガラ悪くなってるわ
「聞いてると思うけど、私、抜けたから、南玉。んでさ…、今、新南玉連合っての立ち上げてさ、へへ…」
そう言うと、久美は運転席の男を指さして、ニヤケながら話を続けた
「あの人、相和会の”正式”さんだよ。”ウシロ”が付いて、真樹子さんとも手を組んでさ、数は南玉に迫ってる。ウチら、いずれ”あっち”を吸収するつもりだよ。アンタも真樹子さんとはいろいろだったって聞いてるけどよ、今の私ならクッションになれる。どうかな?」
多美から聞いたまんまだったわ
しかし…、久美がここまで性悪だとは思わなかった…
「お断りだ。話になんねえよ!アンタが何しようと勝手だ。でも、そこの”正式”さん、”あの時”の”お相手”だってな。お前、腐ってるよ。そんなんで、祥子や多美に張れっこない。少しアタマ、冷やすんだな」
「黙んな!お前が口出す立場かよ!クスリでボロボロの前科もんに言われたくねーっての!まあ、麻衣みたいな廃人状態じゃねえようだけどな(笑)。そんなさあ…、”代償”払わなくったって、私なんかスマートに”バック”、付けてるしね」
このバカ、ニヤケ面で得意げだ
「”股”汚してるアホよりマシだわ。さっさと消えな!今、私は機嫌悪いんだ。なんなら、サシでやってやろうか?」
するとこいつ、顔を赤らめて、車に向かって声を上げた
「ちょっとー、アツシ、降りて来てよ!」
来た来た…、汚い股の下で繋がった”ウシロ”とやらが…
...
「おう、久美、どうした?」
「この女、あんたとの仲、侮辱したよ。アイサツしてやって!」
全く…、なんだよ、このタンカ
これじゃ、チンピラヤクザの情婦じゃん
「ん…?あ…、いや、俺、車にいるからよ…」
サングラス姿のチョイデブのお兄さんは私の顔、じっと見てから
何故だか、ちょこんと頭を下げてる…
そんで、また車に戻ろうとしてるわ
「アツシ…!ちょっと、どうしたのよ??…一発カマしてやってよ、アイツにさ…」
「あの子、ダメだよ。…エライさん連中と懇意なんだ、やばいわ。さ…、早いとこ行こうぜ」
「え…?なんなのよ、それ…、ちょっとー!」
こいつら、何、小声でごちゃごちゃやってんだよ!
早くしねえとバス、来ちゃうだろうか!
...
「おい、久美!どうすんだ、私とやる度胸あんのかよ!やるんなら、ここでもいいんだぜ!」
私は久美のアロハの襟、むんずと掴んで怒鳴った
結構でかい声だったので、通行人もこっち見てるし
フン、構わねえよ、別に…
どうせ、このまま停学続いて、結局退学だよ、きっと
なら、いっそ、このクソ女をペシャンコにしてやる!!
また警察行きなら、それでもいいさ
もうどうでも…
「ああ…、おけい、落ち着けよ。なあ…。お前は麻衣とは違うんだ、今後も協力関係でさ…」
はー?
ふざけんな、もう噴火寸前だっての!
「麻衣がよう、またおけいと組んで、南玉戻るってウワサだったからよう…。アンタがその気なら、今のうちと思ってさ。…だから、いきなり牽制しちゃったんだよ」
「麻衣がそんなこと、言ってんのか?」
「私は又聞きだけどよ、もうすぐ病院出て、カムバック目論んでるって、もっぱらだよ」
...
「おい、その病院ってどこだ?教えろ!」
「相模浦中央だよ。個室のホテルみたいなところでさ、優雅らしいぜ。おかげで警察の”檻”、パス出来たって。クスリどっぷりでも、ワル知恵は相変わらずだよ」
麻衣のヤロー!!
アキラと私を尻目に、自分だけホテル並みの病室でおくつろぎか!
てめえの描いた絵だろうが…
ふざけやがって!!
もう、ブチ切れだわ!!!
「いいか…、今度私の前で茶化した態度なら、その場で潰すぞ!こんなナリも不快だから、見かけたら毟るからな!そんで、これから麻衣とは、”直”ではっきりだ!!」
そう凄むと、久美はヘラヘラしながら車に駆け込んだよ
...
ようし‥
こうなったらアキラと会う前に麻衣とケリだ!
場合によっちゃ、その場でヤッてやる
私、もう壊れる寸前だって…!
相模浦中央病院なら、バス乗っても11時過ぎには着く…
待ってろ…
昼飯前には行くからな…、麻衣!
更新日:2019-08-21 23:17:35