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その8

その8

夏美


さあ、臨時幹部会は明日に迫ったわ

荒子との申し合わせは、昨夜の内に鷹美にそのまま伝えておいた

...


「…すべて了解しましたよ、先輩。荒子がそこまでの意志で臨むなら、私もそれでハラを固めます。今回は本郷の排除、それで行きましょう」

電話口からの鷹美の声は力強い限りだったわ

「ええ、私も余分な迷いはこの際捨てたわ。明日、土佐原先輩からOB、OGの取りまとめを確認できたら、予定通り強行突破しましょう。他の幹部連中には、あっこが水面下で誘導の手を回したそうだし、真澄がギャアギャア言ってきたとしてもゴリ押しよ」

「わかりました。考えようによっては、真澄先輩を本郷から切り離す側面もあるんですね、明後日の幹部会では…」

「そう言うことになるわね、結果的に。当然、本郷を追放したあとは内部でいろいろとゴタつくでしょうけでど、まずは強引にでも今のタイミングであの要注意人物を南玉から排除しなければ、取り返しのつかない事態になる…。南部さんとミキさんもその見解は同じだし、今回の方針には賛同してくれてる。…それでいづみの方は大丈夫ね?」

「はい。まあ、真澄先輩からはアプローチが当然来ているようですが、少なくとも本郷排除の決議に反対はありませんよ(笑)」

「そうね。本郷を南玉から追い出したいと一番願っているのはいづみでしょうしね。はは…、さすがに”そこ”の心配はいらないか。ただ、どんな展開が待ってるとも限らないからね。油断は禁物よ、鷹美」

「心得ました…」

昨夜の鷹美とのやり取りは15分程度で終わった

...


そして幹部会前日の夜8時過ぎ…

土佐原先輩から自宅に電話が入った

「ああ、遅くなってすまんな、夏美。なんとか大勢での取りまとめは感触を得たよ。…ただし、本郷麻衣が”そういうこと”ならばだ」

「先輩、ありがとうございます!」

私は思わず胸をなでおろしていた

今回は由美子先輩の件もあったし、他にもOB、OG間で微妙な不協和音が表出しているようなニュアンスを先輩が口にしていたから、ちょっと不安だったしね…

「…ただ、現役と我々の現状認識については、かなりの温度差があるよ。どうしてもな。はっきり言って、今回は消極的賛成に留まっていると捉えてくれ。本郷を除名ってことまでには、俺だって正直言って抵抗があるしな」

「はい、申し訳ありません。でも、今ヤツを切らないと手遅れだと思えるんです。なにしろ、先輩方と現役の認識に相違があることは、みんなにもしっかり伝えますので…」

「うん、頼む。では、明日6時…」

よし、これで明日の決議ゴリ押しへの”準備”が整ったわね

本郷め、まずは南玉連合からアンタを追い払ってやるわ!

私は再び本郷麻衣への敵対心がマックスに至っていた





更新日:2019-08-21 18:24:15