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第01話:大変!? 入れ替わっちゃった!
俺は坂上(さかがみ) 聡(さとし)。都内の私立高校へ通っている。
「聡、何してんの?」
そう訊ねるのは、俺の双子の姉の聡美(さとみ)だ。
聡美は黒の長髪で端整な顔立ちをしている。
「早くしないと遅刻するわよ」
「うん」
俺と聡美は同じ高校に通っている。
「早くしなって」
「悪い。読者と話をしてた」
俺は鞄を手に玄関へと行く。
「何を訳の分からない事を言ってんの?」
「そんな事より行こうぜ」
俺は聡美と共に外へ出ると、ドアの鍵を施錠した。
廊下を端まで歩き、階段を下りる。
「きゃっ!」
聡美が足を踏み外して倒れ、俺はそれに巻き込まれて一緒に転げ落ちた。
「痛……」
俺は体を起こした。
「退いて」
「ああ、悪い……い!?」
俺の下に俺がいた。
「早く退いて」
俺は退いた。
もう一人の俺が起き上がって俺を見て驚く。
「何で私が二人いるの!?」
「違うよ。入れ替わっただけだよ」
「嘘でしょ!? そんな事って……!」
「でも実際起きてるし。取り敢えず、お前は俺の役を。俺は聡美を演じるからね」
「分かった」
「それより、走るぞ!」
俺達は慌てて学校へ登校した。
学校に着き、靴を履き替えた俺は、聡美と別れて、聡美の教室へ向かう。
教室に入った刹那、予鈴が鳴る。
ぎりぎりセーフだったようだ。
「聡美、おはよう」
声をかけてきたのは、聡美の親友で俺の彼女でもある飯田(いいだ) 美香(みか)だった。
俺は美香の耳元で言う。
「俺、聡美じゃなくて聡な」
「どういうこと?」
「聡美と階段から転げ落ちた拍子に精神が入れ替わったみたいなんだ」
「冗談。そんなバカな事があるわけないでしょ。精神科医行ってきたら?」
信じてもらえなかった。
「ホントなんだって」
「そこまで言うなら信じましょ。でも、半信半疑だからね」
キンコンカンコンとチャイムが鳴り、聡美の担任が入ってくる。
「皆、席に着け」
ホームルームが始まる。
担任が出席を取り、終わると教室を出て行った。
休み時間。
トイレに行きたくなった俺は、教室を出た。
廊下を歩き、女子トイレに着くと、空いている個室に入る。
聡美の体。少し遊んで……ダメダメ。
俺はスカートを下ろし、パンティを脱いだ。
便座に腰掛け、排尿する。
尿が出終わり、俺はトイレットペーパーで股間を拭いてパンティとスカートを穿き、水を流して個室を後に、女子トイレを出ると、聡美が立っていた。
「アンタ、見たわね」
「見なきゃ出来ないだろ」
「私も見ちゃったからおあいこだけどさ。私の体で遊んでないでしょうね?」
「例えばどんな?」
聡美が頬を赤らめる。
「私に言わせないでよ!」
「冗談だって。遊んでないから安心しろ」
「ホントかしら?」
「お前こそどうなんだ?」
「な、何もしてないわよ」
「だといいんだけど」
チャイムが鳴る。
「じゃ、俺行くわ」
俺は教室に戻って授業を受ける。
……。
…………。
………………。
昼休み。俺は美香と食堂で食事をしていた。
俺がカレーで美香が牛丼だ。
「聡美って確か福神漬けダメだったわね」
「俺は食える」
俺は福神漬けを口に入れ、咀嚼(そしゃく)して飲み込んだ。
「アンタ、ホントに聡?」
「そうだよ。嘘なんか吐いて俺に何のメリットがあるんだよ?」
「確かにそうね。でも入れ替わりってホントにあるんだ?」
「知らねえよ。現に起きてんだから、あるんじゃねえの?」
「聡美と入れ替わってどんな気分?」
「早く戻りたい」
「遊びたい気分にはならないの?」
「少しなったね。でも他人(ひと)の体だしね」
「そうだよね」
予鈴が鳴る。
俺と美香は食器を返却口に返して教室に戻った。
放課後、俺は聡美と共に帰路に就いた。
「ねえ、聡。もう一回やってみようか?」
「何を?」
「階段から転げ落ちるの。もしかしたら戻れるかもしれないじゃない?」
「痛いからやだ」
「聡はこのまま戻れなくてもいいの?」
「それはいやだ。でも痛いのはいや」
「じゃあ、やろうよ」
「しょうがねえな」
アパートに着き、階段を上り、一緒に転げ落ちてみるが、戻ることは出来なかった。
「もう戻れないのかな……」
「聡美は戻りたいのか?」
「戻りたいに決まってるじゃん」
「そうか。それじゃあ、元に戻る方法を探そうぜ」
俺はそう言って階段を上り、部屋の鍵を開けて中に入った。
「聡、何してんの?」
そう訊ねるのは、俺の双子の姉の聡美(さとみ)だ。
聡美は黒の長髪で端整な顔立ちをしている。
「早くしないと遅刻するわよ」
「うん」
俺と聡美は同じ高校に通っている。
「早くしなって」
「悪い。読者と話をしてた」
俺は鞄を手に玄関へと行く。
「何を訳の分からない事を言ってんの?」
「そんな事より行こうぜ」
俺は聡美と共に外へ出ると、ドアの鍵を施錠した。
廊下を端まで歩き、階段を下りる。
「きゃっ!」
聡美が足を踏み外して倒れ、俺はそれに巻き込まれて一緒に転げ落ちた。
「痛……」
俺は体を起こした。
「退いて」
「ああ、悪い……い!?」
俺の下に俺がいた。
「早く退いて」
俺は退いた。
もう一人の俺が起き上がって俺を見て驚く。
「何で私が二人いるの!?」
「違うよ。入れ替わっただけだよ」
「嘘でしょ!? そんな事って……!」
「でも実際起きてるし。取り敢えず、お前は俺の役を。俺は聡美を演じるからね」
「分かった」
「それより、走るぞ!」
俺達は慌てて学校へ登校した。
学校に着き、靴を履き替えた俺は、聡美と別れて、聡美の教室へ向かう。
教室に入った刹那、予鈴が鳴る。
ぎりぎりセーフだったようだ。
「聡美、おはよう」
声をかけてきたのは、聡美の親友で俺の彼女でもある飯田(いいだ) 美香(みか)だった。
俺は美香の耳元で言う。
「俺、聡美じゃなくて聡な」
「どういうこと?」
「聡美と階段から転げ落ちた拍子に精神が入れ替わったみたいなんだ」
「冗談。そんなバカな事があるわけないでしょ。精神科医行ってきたら?」
信じてもらえなかった。
「ホントなんだって」
「そこまで言うなら信じましょ。でも、半信半疑だからね」
キンコンカンコンとチャイムが鳴り、聡美の担任が入ってくる。
「皆、席に着け」
ホームルームが始まる。
担任が出席を取り、終わると教室を出て行った。
休み時間。
トイレに行きたくなった俺は、教室を出た。
廊下を歩き、女子トイレに着くと、空いている個室に入る。
聡美の体。少し遊んで……ダメダメ。
俺はスカートを下ろし、パンティを脱いだ。
便座に腰掛け、排尿する。
尿が出終わり、俺はトイレットペーパーで股間を拭いてパンティとスカートを穿き、水を流して個室を後に、女子トイレを出ると、聡美が立っていた。
「アンタ、見たわね」
「見なきゃ出来ないだろ」
「私も見ちゃったからおあいこだけどさ。私の体で遊んでないでしょうね?」
「例えばどんな?」
聡美が頬を赤らめる。
「私に言わせないでよ!」
「冗談だって。遊んでないから安心しろ」
「ホントかしら?」
「お前こそどうなんだ?」
「な、何もしてないわよ」
「だといいんだけど」
チャイムが鳴る。
「じゃ、俺行くわ」
俺は教室に戻って授業を受ける。
……。
…………。
………………。
昼休み。俺は美香と食堂で食事をしていた。
俺がカレーで美香が牛丼だ。
「聡美って確か福神漬けダメだったわね」
「俺は食える」
俺は福神漬けを口に入れ、咀嚼(そしゃく)して飲み込んだ。
「アンタ、ホントに聡?」
「そうだよ。嘘なんか吐いて俺に何のメリットがあるんだよ?」
「確かにそうね。でも入れ替わりってホントにあるんだ?」
「知らねえよ。現に起きてんだから、あるんじゃねえの?」
「聡美と入れ替わってどんな気分?」
「早く戻りたい」
「遊びたい気分にはならないの?」
「少しなったね。でも他人(ひと)の体だしね」
「そうだよね」
予鈴が鳴る。
俺と美香は食器を返却口に返して教室に戻った。
放課後、俺は聡美と共に帰路に就いた。
「ねえ、聡。もう一回やってみようか?」
「何を?」
「階段から転げ落ちるの。もしかしたら戻れるかもしれないじゃない?」
「痛いからやだ」
「聡はこのまま戻れなくてもいいの?」
「それはいやだ。でも痛いのはいや」
「じゃあ、やろうよ」
「しょうがねえな」
アパートに着き、階段を上り、一緒に転げ落ちてみるが、戻ることは出来なかった。
「もう戻れないのかな……」
「聡美は戻りたいのか?」
「戻りたいに決まってるじゃん」
「そうか。それじゃあ、元に戻る方法を探そうぜ」
俺はそう言って階段を上り、部屋の鍵を開けて中に入った。
更新日:2019-07-07 20:04:37