• 296 / 320 ページ
 其れから私達に視点を戻します。此処レイダーにて私達はレジメンタルの五人と一緒に短い時間では在りますが他愛もない話を展開します。

「次の目的地はやはり『エルフセントラル』に行くしかない」

「でも『ツヴォルフホール』は過激派に占拠されたも同然だろ? だったら『ドライパレス』に行ってチェンガロって奴を倒すしかないんじゃないか?」

「あのなあ、盗賊野郎。バルマーみたいにやったら此れから過激派の連中と終わらない戦いが続くだろうが」

「じゃ、じゃあお前は何か対案でも在るのか!」

「そっちじゃないだろ? 其れよりも何で先にあのジジイの所に行くんだ?」

「次言ったら貴様をフィッシュの餌にするぞ……」チェンガロさんもそうでしたけど、ビースト戦士のマスターマンモーへの忠義は強固過ぎます--既に泡を出して気を失うヴェイダー……占め過ぎです、ヴォルフさん。

「やり過ぎだ、ヴォルフ。気持ちはわかるが……」ヴェイラさんは人の事が言えません。

「ハアア、其れよりも何故かって? 私が説明すると年功序列……だけじゃないのよ」

「ええ、そうだと思ったのに!」

「あのねえ、交渉しやすくする為なのよ。ビーストマスターはひょっとするとドライパレスの主『チェンガロ・チーター』の弱味を知っている可能性が高いわ。其の為に先ずはエルフセントラルに向かうの……そうでしょ?」

「有無、そうだ。そして交渉役は……悔しいが、頭の悪い俺では無理だ」とルドルフさんを指名します。「勿論、話が長いジェナも少し人が良過ぎるリーン皇女、更には何をしでかすかわからん此の男は不適任だ。なので頼んだぞ、ルドルフ!」

「任せておけ。政治屋らしく今後のビジネスと良い饅頭を彼に差し上げないとな」

「まんま賄賂じゃん!」

「饅頭は美味しいわん。其れかあたいを差し出すとかさあ」

「そりゃあ姉さん、ハニートラップという奴ですね!」

「でもビースティアンの誇りが高いあれに色気作戦が通じますかね?」

「無理無理、種族間って意外と楽じゃないから」

「逆に殺されるよお、姉さんがああ!」

「大丈夫、例えそう成りそうでも上手く逃げると思う」

「ハニートラップは帰って心証を悪くするだけだろ?」

「クローム君の言う通り、其れは薦められんな……」薦めようと考えていたのですね、ルドルフさんは!

「全く政治屋は末恐ろしいのだから」

「関係ない。ルドルフが過激派を何とかすれば僕達は漸く覇者の大地に乗り込める。一刻も早く彼女を救出しないと……」「待った、パーム。其れが終わっても今度はリーン皇女殿下とルーインちゃんの問題が残っている!」そうなのです--私達は又何時暴走するのかわからない……其れが懸念材料なのです。

「あそこに行ったらみんなブチ殺したくなるよ!」

「面倒臭いなあ……はあああ、後はそうだなあ」ヴェイダーは次のような事も告げる。「思い出したが……確か『アカバネの森』ってのも言ってみる価値が在るぜ」

「いきなり何を言い出すんだ……『アカバネの森』って、無関係な所に行かせる気か!」

「何だと……まさかヴェイダー君はあの森に我々を向かわせるつもりか!」

「知っているのか、ルドルフ!」

「流石の私も全然知らないわ。何処よ、其処って?」

「てめえ等の汚ねえ面を拝む前にプラネイト教会に行った時だったな。ちょっと懐かしい名前を聞いたので其れと同時に『アカバネの森』を思い出したんだ」

「其れは一体どんな森なのですか?」

 ヴェイダーが何故関連が薄そうな其の森に行く事を勧めたのか此の時点ではわかりかねます。でも後でわかりました……此れも又、私達を強くする鍵だったのですね。

 さて、私達の旅は愈々終局に向かって飛翔して行きます……其処で待っているのは果たしてどんな未来なのでしょうか?

                 『サードリフレクション』に続く……

更新日:2019-09-07 20:38:59

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook