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ライアン・コネルは地獄で手招きをする

 視点は覇者の大地……正式名称『グランドマスター』に移ります。と在る場所にて『バルマリィ・ハーデス』元帥は在る方から抗議を受けております。

「何故無関係な村を四ヶ所を襲ったんですか!」

「五月蠅い奴だな。一日も待ったんだぞ。なのに武装解除しようという動きをしないから所信表明演説通りに『アークフラッシャー』の実用実験に移ったんだよ……『ブレン』」

「あれじゃあ意味がないだろう、バルマリィ。狙うなら軍事拠点が在る場所を集中的に狙わないと帝国もビーストトルーパーも降伏しないだろう」

「其れじゃあ面白くない。人が大量に死なないと二酸化炭素排出量一割減という公約の意味を誰も理解しないだろうが」あくまで民間人の虐殺を躊躇わないハーデス元帥。「覚悟在る連中を皆殺しにするよりも自分は助かると勘違いする連中が死んだ方がストレス発散にも成るじゃないか」

「お前という男は、何でそんな酷い事が出来るんだ!」

「相変わらず甘ちゃんだなあ、偽皇子い?」話に割り込むように『ヘレナ・スコルピアス』少佐がやって来ました。「なあ、バルマリィ。そろそろアタシ達を出撃させようぜえ」

「未だ待て。『カムパネルラ』にでかい花火を上げる準備が先だよ。其れが完了次第、貴様達にも任務を与えよう」

「ケッ、全く手順は邪魔だな。疼くんだよ、あの出来損ないにやられた傷がああ!」ヘレナさんは顔に火傷の跡を二人の前に見せて憎悪を表現します。「あいつを同じ目に遭わせる迄はああ、絶対に絶対に堪忍出来ねえんだよおお!」

「落ち着けよ、みっともない」其処にもう一人、『ヒューマニー・ビーゴ』大尉も入ります。「私だって未だ我慢しているんだぞ。あのアバズレが嘗ての過去の一つと決着を付ける為にあの工場に乗り込もうとしているのに指を咥えて待つんだからな!」

「相変わらず酷い事するよなあ、ヒューマニーちゃんは」『ダスティン・キャンズ』中尉は何時の間にか入っております。「あの記事を使って実の姉ちゃんを集団強姦するとかさあ、ドン引きだねえ!」

「貴様が引こうとも如何でも良い話だろう。と言うか姉妹の話に部外者が首を突っ込むな!」

「へいへい、其れで……大将よ、新皇帝陛下をパレード中に始末する算段じゃねえのか?」

「其れは企業秘密だ、ダスティン」

「兄上を、何も知らずに始末するおつもりか」

「貴様とは半分も血が繋がっていないのに情でも湧いたか?」

「いや、いい」ブレン、如何してなのか未だに理解が出来ません。「余は生まれた意味が其処に在ると信じて貴様と手を組んだ。今更兄上との思い出に惑わされるつもりはない」

「全くバルマリィも残酷な事をするねえ。だから気に入ってんだよ、お前の事を!」

「フッフッフ、此れからの祭りの為にも少しは下の様子でも眺めようじゃないか」

「エイガーの奴は……『カムパネルラ』に着いたんだな。あの汚職政治屋でお馴染みの『ワン・オサワ』の選挙区だったっけ?」

「既に奴は居なくて其の地盤を子飼いが受け継いだ……が、ワンとは反対に選挙に滅法弱いから今度も落選は確実との報告が上がっている」

「知るか、今更消し飛ばす所の情報なんぞ。其れよりも見物しようじゃないか」

 ハーデス元帥は『カムパネルラ』を消す気です。其れも『アークフラッシャー』と呼ばれる大量殺戮兵器を使って……

更新日:2019-06-25 18:52:50

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