• 235 / 320 ページ
 此処は『ヴェリエート地下水道』……ヴェイダーは眼の痛みに苦しみつつも目覚める。奴が最初に確認するのは火傷の有無--先に説明したがアークフラッシャーの熱は常人には耐え難い苦痛を齎す……ヴェイダーとて其れに巻き込まれないなんて有り得ない。

「……イデデデ、日焼け止めクリームを塗っとくべきだったな。だが、目覚めて直ぐに出来るかよ!」触っただけで痛みが走る程度に済んだのは其れ程熱が伝導しなかった為か、其れとも。「だが、あの野郎に気付かれちまった。今更推理したけど、あの野郎は俺の存在を確認する為にあの笠野郎を寄越して此処迄誘導した後に消し飛ばすか或は捕捉するのが狙いだったか!」

 と全く超推理と超理解力には何時も驚かされるな。如何すれば瞬時にそう算出が可能なのか悪魔の脳味噌とやらを覗きたい限りだな。そんな奴は立ち上がるなり時間事態を吹っ飛ばす宿屋に声を掛けて七時間以上の睡眠をする。

「あいつ酷いなあ、社員に成って直ぐに副社長名乗った上に会社が軌道に乗らないと直ぐ辞めて更には横領しているんだぞ」

「てめえの話は知らん、其れよりも此の先に邪魔ものは居ないか聞いているんだ!」

「やっぱ将棋漫画と岸影先生原作のSF侍漫画は打ち切りだなあ、将棋漫画はものの歩の頃から無理だったんだよ。紅葉の季節も打ち切られたしなあ」

「やっぱ時間の無駄だ。じゃあな!」

「スカラー電波に気を付けろよお!」


 ヴェイダーの前にはドクロフィッシュ、ピラニア、シェルターの群れが襲い掛かる……「ドクロフィッシュの攻撃は非常に危険だ、其れにピラニアとシェルターの攻撃も地味にサポート向きかよ!」特に弱体化を仕掛けるピラニアと一歩間違えれば一撃死が避けられないドクロフィッシュはヴェイダーにしては驚異の一言--そんな相手に逃げたり、挑んだりしながらもベリーの限られた中で二十九分間も戦闘を続けるヴェイダー・クロノス!

 其れから奴は後少しで地下水道から出ようと階段を上る……「其処迄だ、ヴェイダー・クロノス。『改変者』は此処で死ぬのだ!」突然、白装束が取り囲んだ!

「てめえ等はシキシマの森で会った白服共か……邪魔だ、自殺願望者かあ?」

「自殺なのは貴様だ」

「我々は忠告しておいたぞ、タニファに喰い殺されろッとなあ!」

「其れを守らずに自力で倒し、剰えヴェリエートで消滅する筈だった命を奇跡的なタイミングと眼が充血する程の銀眼を使用して逃れるかあ!」

「もう我慢成らん……此処で死に晒せ!」

「其れが『覇者の大地』を守る為に繋がるのだ……」とやはり我々には理解するには難しい事を口にしてヴェイダーに襲い掛かる--白装束共はやはり神の使いか?

「はあああ……俺の運命はなあ、俺が決めるんだあああよおおおお!」開幕から飛び上がってからのダイバーダウンで七人程巻き込んだ。「此れがダイバーダウンンンん!」

「--ウオオオ、五人もやられたかあ……何という奴だ!」防御で済んだ白装束の存在がヴェイダーには圧力と成ろうか。「--だが、反撃だ……ファイアーボール!」

「ウググ……カウンタあああ!」ヴェイダーは七十五パーセントもカウンターのエネルギーを消費してでも二度目のスペシャルアーツを放つ。「俺を誰だと思っているかあああ……オラア、ぶっ潰れろおお!」

「--チイ、何と強引な……アタックダウン!」

「攻撃力を……小賢しい!」

「未だ耐えられるぞ!」

 だが、白装束がヴェイダーに挑んだ時……「俺に挑むならもっと修業を積んでから来いやああ!」僅か二ターンという時間の内に果てる事に--最後は渾身突きで即死した最後の白装束!

「こ、此れは誤算……こう成れば斯く為る上はああ!」

 負け惜しみの言葉を告げて白装束共は消滅するように姿を消してゆく……「ヘ、去年迄の俺と一緒にするな。だが……俺の運命を妨害する波は未だ押し寄せる気、か!」ヴェイダーは右掌の生命線を確認する--迫り来る死の波は奴に休みを与えない事を告げるように!

 そんな一抹の不安に精神を揺さぶらされながらも奴は下水道から這い上がって行く……

               『ヴェイダーの独り旅 後篇』に続く……

更新日:2019-09-07 16:35:48

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook