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 視点を変えまして次はと在る『エルフセントラル』に在るビーストトルーパー本部内。其処でビーストトルーパーの長いえ一応はケイオスの最高幹部『マスターマンモー』が在るアドヴァニアンのおっさんに困っている様子。

「--何度も言うように其れは『アハトストローノ』にて改めて話し合われる内容だ。貴様の横槍で方針を変更する訳には往かないのじゃ」

「そうだ、去れ!」「ビーストマスターは貴様のような訳の分からんのに付き合っている暇がないのだ!」「何が友愛だ……そんなまやかしで俺達ビースト戦士の魂が揺らぐかあ!」と護衛すらも口出ししてしまう程に酷いのが駆け寄って来たと思われるよ。

「ぼ、僕を信じてくれ。ぼ、僕がコスモスとケイオスを共に繋ぐ為に此処迄来たんですよ。し、信じて下さい」

「お前達、口を噤むのだ」マスター・マンモーこと『マンモー・サイノックス』さんは護衛のビースト戦士達のガヤ声を一言で抑えた後にこう言ったよ。「オホン……理念を持つ事は結構。理念なき活動にゴールはない。貴様は間違っていない」

「あ、と言う事は僕の話を聞いてくれる……」「三度目じゃ、そんな事を言った覚えはない」二度も注意を受けたんだね--どんだけ話の通じない奴なのよ、マスター・マンモーが三度も注意してしまうってのは。

「理念を口にする前に先ずは行動で実績を示すのだ。そして行動で実績を示す前に先ずは其れが如何ゆう結果を招くのかを自ら葛藤する事を貴様は一度だって試みた事が在るか?」

「はい、僕の中で此れが正しいと信じてみんなは僕の言う事に応じてくれました」と目が飛び出そうな位不気味且つ明らかに生気が異常な此の『ポポ・ユキ』っておっさんは自己陶酔を語るのよね。「だからこそ僕はマスター・マンモー殿にも僕の素晴らしい友愛の理念を伝えるのです。友のように隣人を愛し、手を取り合って行けばケイオスに平和が訪れるのです」

「だから四度も言うように理念が行動、行動が葛藤を繰り返した結果かと伝えただろうが。話も通じんのか……」あ、護衛の人に命じてポポを突き飛ばして先に向かい始めたマスター・マンモー--相当苛立ちを隠せないんだね……仏のように心の広い指導者でも匙を投げる程に!

「イデデ……待って下さい、未だ僕の全てを伝えていないよ!」

「ああ、死にたいか?」「殺すように命じていないが、其れ以上近付けば血を見るぜ!」「おっと首を刎ねられたら血を見る暇もないがな……ウケケケケ」と必ずしも人格者ばかりではないビースト戦士の集まりでも流石に同情してしまうよ!

「待ってくれええ……」電波だらけの男の言葉は確実さを形容した老戦士の耳には届かないのよね。

「会談か。わしの命を狙うのか、十三星座は? 其れとも本当にマーレイドを懐柔する為の甘い言葉を用意するのか? 何れにせよ、会談の目的は大方……交渉決裂が目的じゃろう。ならば出席する意味はないように思われる」

「じゃあ何故わざわざ自分の身を省みずにエルフセントラルを出るのですか、ビーストマスターよ!」

「会談を放棄すれば……あの滅びの光が更にケイオスを穴だらけとするだろう。そう成ればエルフセントラルだって無事では済まない。故にわしは出席するしか道はない」

「ビースト戦士全ての敵バルマーめ……何処迄も卑劣な奴だ。ヴァルヴォーズ一佐や『過激派』を懐柔するだけじゃあ飽き足らんのか!」

「ヴァルヴォーズは兎も角としても『チェンガロ』とやらは少なくとも利が在って奴等と手を組むのだろう、此れが厄介じゃ。其処でわしは会談に出席して出来ればルドルフ・ウォルバーンに在る事を頼もうかと考える」

「え、其れも出席する理由なのですか!」

「有無、そうすればケイオスがバラバラに成った状態を少しでも緩和はされる。悪く言えば此れでケイオスは完全に奴等の標的にされる。其れでも今は前者を優先するしかない……わしも内は荒武者故に細かい事は放り投げるのでな」

「政治は難しいですね……」本当に難しいよ--だから政治に無関心な奴が自然に増えるのだからね……嫌に成る位よ!

                  『バンシーのなく頃に』に続く……

更新日:2019-07-23 07:28:29

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