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小説

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毒の矢

私は、果たして、その夫婦にズタズタに傷つきました。自傷し、再び入院となりました。

しかし、先生は、厳しかった。「君は重症だ、5年はいてもらう、強制入院です。」と言い渡し、カンカンに怒っていました。

しかし、心に深い傷を負った私、大きな矢を刺された私の毒の矢から、先生は、目を背けたかったのだと、今はわかります。

あれからまた一度入院をし、退院し、外来患者としてだけ診てもらえるようになった私ですが、人の心の汚さを全て見せられて、心に毒の矢が刺さったままであることも、先生はご存知なのでしょう。先生は、その矢を抜くことが不可能であることを心から知っているから、大変な強い人で、たくさんの患者さんを治せるのでしょう。心の病は癒し続けないといけないとわかっているから・・・。

私は、精神科医ではありませんが、一つわかったことがあります。抜けない矢があるからこそ、心はその矢を認識して強くなるのです。

たくさんの人に刺さった矢を診てきた、強い私の先生も、また、矢と戦っている人のような気がします。

更新日:2019-02-04 23:00:24