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第10話 哀系
富「ガンタムか・・・そんな作品も作ったな・・・・結局は病んだ若者を育ててしまっただけだが」
山「・・・・まてよ!!その監督さんが何で俺をこんな所に連れてくんだよ!!解放しろ!!」
富「ここから出たければ出ればいい。逮捕されたければな」
山「・・・・さっきみたいにか?」
富「そうだ。お前は及川瞳誘拐の容疑で、指名手配されてる。おまけに警官を殺して脱走。これは下手すれば死刑だな」
山「・それはお前らがやったんだろ!!それに及川さんは今どうなってるんだ?店の前で俺を襲った奴は誰だ?」
み「ポ~ニュポニュポニュ魚の子」
みっすーが歌いだした。
山「うるさいよ!!」
富「いや、みっすーは正しい」
山「えっ?」
富「その歌が出る映画を作った男。それが今回の犯人だ」
山「・・・・まったく理解ができないんだが」
富「この男が犯人だ」
富田はそう言うと、一枚の写真をだした。
そこには、満面の笑みをうかべる宮先駿の姿があった。
山「・・・・こいつ・・・そういえば前に店にきて及川さんに絡んでた」
富「スタジオギブリ首領宮先駿だ」
スタジオギブリ
寝室
及川瞳が眠っている。
その姿を見守る駿と吾朗
吾「父さん、大丈夫なんですか?この娘」
駿「吾朗、悪いが少し出ていってくれないか?」
吾「・・・・はい」
吾朗は部屋を出た。
駿は体を震えさせながらそっと及川の姿を見ていた。
駿「美しい美しい美しい美しい美しい美しい美しい美しい・・・」
駿は小さい声でそう呟きだした。
及「うんッ・・・」
及川が目覚めだした。
駿は勢いよく及川に顔を近づけた。
藤「キャッ!!」
及川は駿の腹を蹴り駿から離れた。
駿「うっ・・・痛い・・・・これが愛しき者から・・・・愛すべき者から蹴られる痛みか・・・素晴らしい。私はこれをずっと求めていたのかもしれない」
及「あ、あなたは・・・・誰?」
怯える及川。
駿「なんという美しい表情。私が今まで作ったどの作品よりも素晴らしい」
よろよろと及川に近づく駿
及川は、走ってドアの所に向かった。
しかし、鍵がかかっていてドアは開かなかった。
及「助けて下さい!誰か!誰か!開けて下さい!」
ドアをたたく及川。
駿「ああッ!!ああッ!!」
駿はスケッチブックと鉛筆を持ち出した。
そして、ドアを叩く及川の姿を書き出した。
駿「うっ・うっ・うっ!!」
そう呟きながらスケッチする駿。
駿「ダメだー!!」
駿はスケッチブックを床に叩きつけた。
駿「描けん。私にはあそこまで美しい少女の姿は書けん・・・・・・なんて事だ・・・今まで私が作ってきたものはなんだったのか?悔しい!悔しい!悔しい!」
その狂気に満ちた駿の姿に及川は恐怖を感じ動けなくなった。
ジリジリと及川との距離をつめる駿。
及川は恐怖のあまりそっと涙をながした。
駿「・・・・泣いているのか・・・・私もだ・・・・私も泣きたい。お前という娘に今までの私の作品が負けた事に・・・・うっ・・・・うっ・・・」
駿も泣き出した。
ガチャ!!
吾「父さん!!大丈夫ですか?」
吾朗が及川のドアを叩く音に反応して部屋に入ってきた。
駿「・・・吾朗・・・・今までのアニメーション作家宮先駿は今日死んだ」
吾「えっ?」
駿「私は今日この娘・・・及川瞳によって、新たなる美を発見した真の芸術家だ。吾朗、これから冥府魔道に入るぞ」
続く
山「・・・・まてよ!!その監督さんが何で俺をこんな所に連れてくんだよ!!解放しろ!!」
富「ここから出たければ出ればいい。逮捕されたければな」
山「・・・・さっきみたいにか?」
富「そうだ。お前は及川瞳誘拐の容疑で、指名手配されてる。おまけに警官を殺して脱走。これは下手すれば死刑だな」
山「・それはお前らがやったんだろ!!それに及川さんは今どうなってるんだ?店の前で俺を襲った奴は誰だ?」
み「ポ~ニュポニュポニュ魚の子」
みっすーが歌いだした。
山「うるさいよ!!」
富「いや、みっすーは正しい」
山「えっ?」
富「その歌が出る映画を作った男。それが今回の犯人だ」
山「・・・・まったく理解ができないんだが」
富「この男が犯人だ」
富田はそう言うと、一枚の写真をだした。
そこには、満面の笑みをうかべる宮先駿の姿があった。
山「・・・・こいつ・・・そういえば前に店にきて及川さんに絡んでた」
富「スタジオギブリ首領宮先駿だ」
スタジオギブリ
寝室
及川瞳が眠っている。
その姿を見守る駿と吾朗
吾「父さん、大丈夫なんですか?この娘」
駿「吾朗、悪いが少し出ていってくれないか?」
吾「・・・・はい」
吾朗は部屋を出た。
駿は体を震えさせながらそっと及川の姿を見ていた。
駿「美しい美しい美しい美しい美しい美しい美しい美しい・・・」
駿は小さい声でそう呟きだした。
及「うんッ・・・」
及川が目覚めだした。
駿は勢いよく及川に顔を近づけた。
藤「キャッ!!」
及川は駿の腹を蹴り駿から離れた。
駿「うっ・・・痛い・・・・これが愛しき者から・・・・愛すべき者から蹴られる痛みか・・・素晴らしい。私はこれをずっと求めていたのかもしれない」
及「あ、あなたは・・・・誰?」
怯える及川。
駿「なんという美しい表情。私が今まで作ったどの作品よりも素晴らしい」
よろよろと及川に近づく駿
及川は、走ってドアの所に向かった。
しかし、鍵がかかっていてドアは開かなかった。
及「助けて下さい!誰か!誰か!開けて下さい!」
ドアをたたく及川。
駿「ああッ!!ああッ!!」
駿はスケッチブックと鉛筆を持ち出した。
そして、ドアを叩く及川の姿を書き出した。
駿「うっ・うっ・うっ!!」
そう呟きながらスケッチする駿。
駿「ダメだー!!」
駿はスケッチブックを床に叩きつけた。
駿「描けん。私にはあそこまで美しい少女の姿は書けん・・・・・・なんて事だ・・・今まで私が作ってきたものはなんだったのか?悔しい!悔しい!悔しい!」
その狂気に満ちた駿の姿に及川は恐怖を感じ動けなくなった。
ジリジリと及川との距離をつめる駿。
及川は恐怖のあまりそっと涙をながした。
駿「・・・・泣いているのか・・・・私もだ・・・・私も泣きたい。お前という娘に今までの私の作品が負けた事に・・・・うっ・・・・うっ・・・」
駿も泣き出した。
ガチャ!!
吾「父さん!!大丈夫ですか?」
吾朗が及川のドアを叩く音に反応して部屋に入ってきた。
駿「・・・吾朗・・・・今までのアニメーション作家宮先駿は今日死んだ」
吾「えっ?」
駿「私は今日この娘・・・及川瞳によって、新たなる美を発見した真の芸術家だ。吾朗、これから冥府魔道に入るぞ」
続く
更新日:2019-02-15 13:05:24