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日々は過ぎ・・終わりの雪花びらの黄金の時間

そして 次に・・少しため息をつくアルテイシア・・

「黒の第二王妃の称号は頂きましたが・・
黒の第一王妃のエイルともども・・

戦が始まる直前のあの大騒動のせいで正式な結婚の儀式が
出来ませんでしたし・・」
アルテイシア

「その件は 俺も残念だ・・
二人の花嫁衣裳を見るのを楽しみにしてたから・・」
アーシュ

「・・仕方ありませんね・・あら?」アルテイシア

「どうしたアル?」アーシュ

「料理が冷めてしまいましたわ・・御免なさい すぐに温めます」

「いや 大丈夫だ それは ジャガイモのポタージュだろう
冷えても大丈夫だ・・食べる・・」

「でも・・」

「いいから・・少し食欲はないが なんとか入りそうだ・・」
ポタージュをスプーンで飲むアーシュ

「ん・・うまいな・・久しぶりに美味しく感じる・・」

「小さなアーシュには どちらの剣の型を・・?
 黒の国か それとも白の国?」

「両方ですよ・・剣の扱いは上手ですね・・魔法も大丈夫・・

小さなアーシュは飲み込みが早いし・・
リアン様は 教え方がお上手ですね」

「・・そうか」アーシュ

「・・小さなアーシュにあのリュース家に伝わる剣舞はもう教えたか
 アル?」アーシュ

「いいえ まだです」アルテイシア


「あの剣舞は美しい・・
アルとあの小さなアーシュの剣舞を見てみたい・・」微笑むアーシュ

「・・少し 眠たい・・悪いが・・
小さなアーシュが来たら 起こしてくれ

ポタージュの残りも その時に飲むから・・」
半分 瞼が閉じかけているアーシュ

「わかりました・・むいた林檎は塩水につけて・・
そうですね・・すりおろしましょうか?

それから ポタージュは温めなおしておきますね

お休みなさいアーシュ様」アルテイシア


ドアが閉まり・・眠りにつく・・


それから・・静かに日々は 過ぎて行く・・

眠っている時間の方がもっと長いなり
段々と 身体が食事を受けつけなくなってゆく・・

リアンやアルテイシア 小さなアーシュ わん子の会話が
楽しみだった・・

だが・・あのエイルがいない・・それが寂しく とても辛い・・

「・・愛しいエイルのいない世界・・案外と・・耐えられたな・・」
ポツリとベットに寝ながら アーシュの一人言・・

更新日:2018-12-23 23:32:52

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黄金の時間・予知の終末の悪夢・覚醒する黄金の竜の王