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ふたりの雷帝と、ひとりの風使い

英国の時計が深夜0時を回った時だった

マダム沙羅の豪邸の一室…

眠る美しい少年 シアル・ファイ

広いベッドで、隣に眠る雷矢

シアル「…ん…あ…ん…」

甘い声に目を覚ました雷矢

部屋の明かりを付け上半身を起こし身を乗り出して、隣に眠る美少年を見た

夢でも見ているのだろうか…?

シアルは、その潤んだ美しい瞳を開けた

雷矢「どうした? なんか…エロい声出してたけど…」

シアル「あ…」

バスローブ姿の肌蹴た美少年を見た雷矢

見れば、シアルは怯えた表情で顔を強張らせていた

雷矢「どんな夢見たんだ?」

シアル「それは…」

視線を落とし、言葉を詰まらせるシアルに雷矢は鋭い視線で問う

雷矢「お前を抱いた男の夢だろ?」

ビクッ

シアルの肩が震えた

雷矢「アーサーって名の男じゃないのか?」

シアルは驚いて雷矢を見た

雷矢「だよな? 風使いのセルジオが探しに来るくらいだから、アーサー以外考えられない」

シアル「…知っているの? あの男の事…」

雷矢「好色な男で美女を好むが、美少年まで喰うって噂は本当だったか…」

シアル「…」

雷矢「お前、すげー綺麗だもんな…女顔で」

伸ばしてきた雷矢の片手にビクリと拒否反応を示す身体

雷矢「野郎(男)が怖いか?」

シアル「訳が分からなくて…アーサー伯爵は、とても優しい方だったのに…僕を…犯したから…頭がおかしくなりそうだった…怖くて…」

雷矢「そして気持ち良かったと?」

涙をぽろぽろと流すシアル

雷矢「奴に抱かれて気持ち良かったんだろ?」

パンッ!

シアルは雷矢の頬を軽く叩いた

雷矢「…ごめん、気に障る事言ったな、オレ…」

シアル「ひどいよ…ひどい…」

涙を流すシアルを強引に抱き寄せた

雷矢「心臓の音、聴くと落ち着くから…オレので良ければ聴いてろよ」

シアル「………」

ドクン ドクン 

鼓動の音が、まるで魔法の音色のように聴こえてくるのだった



更新日:2023-10-06 02:16:10

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