官能小説

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関はシャワーを浴びている。
ゴマ塩の短髪の頭から、熱い飛沫を浴びている。
固太りのガッチリした体躯には、男らしい体毛が濃く繁っている…

生まれつき浅黒い肌。
日頃下着に包まれているはずの尻も例外ではなく、生白い尻などではない。
現場作業で力仕事も多い日常で鍛えられた大きな尻は、パンと張りがあり浅黒い。

股間にぶらんと垂れた性器は、平常時でもその太さと長さを主張し…浴場の中を行き交う男たちの、盗み見るような視線に晒されている…

関が今、シャワーを浴びているのは、男の肉体を欲する男たちが集まるサウナだ。

男の肉体への欲望が切ないほど抑えきれなくなったとき…関はここを訪れる。
薄暗い部屋の中で相手を物色し…束の間、身体を絡め合う…
そうやって、関は今まで生きてきた。

身体を洗い終え、シャワーを止める。
タオルで短髪の頭を軽く拭き、歩き始める関。
狭い通路で、すれ違いざまに同じくらいの年代の太めの男と目線が合った。
一瞬絡み合う視線…悪くない相手だ…
振り返って男を見る。
男も関を気にしている様子だった。

………………

階上の薄暗い部屋で…案の定、男と再会した。
腰にタオルを巻いた格好で、薄暗い部屋を行き来する関…何組かの男たちが、敷かれた布団の上で絡み合っている部屋の壁際で…男は関同様、タオルを腰に巻いた格好で、ひとり立っていた。

男も関を認める…視線を外さず…こちらを見ている…
関は男の前に立った。
関はこういった場所では遠慮しないことにしている。

男の手にそっと触れた。
薄闇の中、男は動かずに関を見つめている。
関より少し背の低い男…色が白くぽっちゃりとした柔らかそうな肉体が、関の好みに合っていた。
眼鏡は無いが、すっきりと刈り上げて丁寧に撫で付けた頭髪と、真面目そうで朴訥とした顔が、どことなく佐野を思い起こさせるのも、関は気に入った。

男が関の手を握ってきた。
関も、男の目を見つめて握り返す…
そして男の耳元に顔を寄せ、囁いた。

「…ケツは使えるか?」

男の肩が驚いたようにピクリとした。
関は黙って男の反応を待つ…関にとって、この質問は普通で…当然のことだったからだ。
セックスをするのならば、アナルを使った深い繋がりを、常に関は求めた。アナルセックスは、関にとって必然だった。

「…………」
男は黙っている。関は顔を寄せた男の耳元や首筋、肩を見つめている…
駄目か…
肉体的には関の好みだ…
だが…ケツが使えんのなら…

「…無理なら…すまんが…」
関は手を離そうとする。

と、慌てたように男が口を開いた。
「…最近、したことはないんだけど…凄くタイプだから…」
低くボソリと言う男…

関はゴクリと喉を鳴らした。
そっと男を抱きしめた。
湯上がりでしっとりと湿った肌が、触れ合った。腰に巻いたタオル越しに…互いの勃起がぶつかり合った。

「じゃあ…中を洗って用意してきてくれるか。俺はここで待っている」

耳元で囁く関。
関の太い腕の中で、男は小さく頷いた。
部屋を出てゆく男の、丸っこい後ろ姿とタオル越しの大きな尻を見て…関は布団に寝転がり、両手を頭の後ろに組んで目を閉じた…

……………

「…う…あ……あ…ッ…!」

関の体の下で…男は懸命に喘ぎ声を押し殺していた。
そこに男を受け入れるのが久し振りである彼にとって、関の備え持つ男根はいささか太すぎるようだった。

関は仰向けになった男の足首を両手で掴み、己のペニスが半分ほど埋め込まれた結合部を見下ろしている。
男の肛門括約筋の強い締め付けは、男の言ったとおり、アナルに男性器を受け入れたのが久し振りであることを伝えていた。

男のペニスは、痛みのために小さく縮み上がって包皮に埋もれている。
もちろん苦痛を和らげるため、関も己の男根に、たっぷりとローションをまぶしてはいるが…やはりその太さは、久し振りのアナルセックスに臨む男にとってはキツいもののようだった。

関の胸に湧く感情…
指でほぐしてやっている時から…男は顔を歪めて耐えていた。
今も…関を受け入れるため、苦痛に耐えている…
そんな男への愛おしさ…
だからこそ、今は苦しんでいたとしても、最終的には快楽の絶頂に導いてやりたい。
それがタチとしての務めとプライドだと、関は思っていた。

目を閉じていた男が、薄く目を開く。
関を見上げている。

「んん?」
低い声で短く問いかける関…
行為の最中、関は多弁な方ではない。
肉体同士の触れ合い…そこから生まれる快感…
それが何にも勝るものだ…言葉など要らない…
そう考えていた。

男は口を小さく開け、痛みを逃し、耐えている。
関を見上げている薄闇の中のふたつの瞳が潤んで見える…

更新日:2018-11-05 01:49:24

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