官能小説

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しかし和泉は、まるであの夜のことを忘れてしまったかのように、自然に振る舞っている…
それが佐野をやきもきさせていた。
そして、佐野自身、そんな感情を抱いている自分に、少なからず動揺していた。

そんな佐野を更に動揺させたのは、とある明け方に見た夢だった。
宿直室の狭いベッドで、あの夜のように和泉と眠っている自分…
自分は和泉を胸に抱いている…
布団の温もりだけではない…自分以外の誰かの身体が発する温もりがひどく心地よい…
その温もりが、いつも独り寂しく眠っている自分の腕の中にある…

ふと気付くと、和泉は裸だった。
ハッとする佐野。見れば自分も裸ではないか…

…そこで目が覚めた。覚めてしまった。
非番の朝…雑然としたアパートの一室で…やはり独りで眠っている自分…

しばらく天井を見上げ、ぼんやりしていた。
…何だ…今の夢は…
胸がドキドキしていた。
そして…トランクスの中の己のものは、熱く滾っていた。
朝の生理現象なのだ…そう思いたかったが…胸の高鳴りは止まらなかった。

佐野が夢で見た和泉の身体…
薄い胸と細い肩…引き締まった腹…
その下は見えなかった。分からなかった。

ぼんやり天井を見上げ…体にかけていたタオルケットを押しやる。
Tシャツとトランクスだけ身につけた己の身体…
夢で見た和泉の身体とは対照的な緩んだ身体…中年の…老い始めた身体…
胸と腹をTシャツの上からさすり、ぼんやりと天井を見上げる佐野…

こんな夢を見るなんて…
…どうしたんだ、俺は…

枕元の眼鏡をかけ、のっそりと起き上がる。
トランクスの前は突っ張っている。
佐野はトランクスの上から勃起を右手で掴み、しばらくぼんやりした後…押入れを開けて奥に隠してあったアダルトもののDVDを取り出し、プレイヤーにセットした。
テレビに映し出される若い娘の裸…
やがてその娘が男の下で喘ぎ始める映像をぼんやり眺めながら、佐野はトランクスを脱いであぐらをかき、自慰を始めた。

なかなか集中できなかった。
さっきの夢が邪魔をした。
ようやく射精の予兆を感じ…佐野は傍らのティッシュペーパーを引き抜き、先端を包む。

「う…ぅう…むッ…ぅ!」
低く呻く佐野。
顔を歪め…腰を震わせる。

溜め息をついて、ずんぐりと太短いペニスの先端を拭う…
剥け上がった大きな亀頭が、乳白色の粘液にまみれている。
ティッシュで雑に拭い取ってゴミ箱に放る。
テレビを消しトランクスを穿くと、佐野は再び布団に仰向けになった。
夢に現れた和泉の身体…途中で終わった夢…見えなかった下腹部…

…いかん…駄目だ。忘れなきゃ…
左右に頭を振り…横に寝返りをうつと、佐野は目を閉じた。
なかなか眠れないのは、目覚め始めた街の喧騒のせいだけではないようだった。

更新日:2018-10-20 15:09:39

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