官能小説

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葛藤

“あの駅員さんと、あの後うまくいったのかな?”

和泉はスマートフォンの大牟田からのメッセージを見つめる。
そして、短く返信する。

“はい。大牟田さんが手助けしてくれたお陰です。ありがとうございました”

“そうか。なら良かった。じゃあ、約束…覚えているよね?”

和泉はまた、スマートフォンの画面を見つめて手を止める。 

大牟田との約束…
初体験の相手は佐野に譲る…
そのための手助けもする…

その代わり…
うまく行ったのなら、今度こそ君を抱かせてほしい…

和泉は迷いながら、返事をする。
会う日時はすぐに決まった。

……………

大学の講義が終わった後、和泉は電車に揺られている。

大牟田との約束…
和泉は少し後悔している…
連絡を断ち、姿を消すということは簡単にできるだろう…その後悔が本当ならば。

でも、実際、自分は今こうして、大牟田との待ち合わせ場所に向かっている。
それは若さ故の…旺盛な性への好奇心からに違いなかった。

“ノンケの佐野さんを相手にするんだ。これから君が少し男同士の愉しみをリードするくらいじゃないと上手く行かないぞ?私を相手に練習した方がいいんじゃないか?喜んで引き受けるよ”

巧妙で…うまい話だとは思う。
しかし、自分は今、大牟田に会うために電車に揺られている…

………………

「宿直室でだなんて、あの駅員さんも真面目な顔して大胆だなあ」
大牟田は和泉の前にカップを置きながら笑う。

大牟田の部屋。窓の外は暮れ始めた街並みが広がっている。
ソファに座った和泉の隣に、腰掛ける大牟田。
隣の大きな身体の気配を感じながら、出された紅茶に口を付ける和泉。

「今日は…分かっているよね?」
大牟田もカップを口に運びながら静かに言う。
…コクリと頷く和泉。

「じゃあ、まず一緒にお風呂に入ろう。おいで」
カップを置いて立ち上がる大牟田。
和泉も緊張しながら立ち上がり、大牟田に従う…

…………

「…佐野さんとは、どんなことしたのかな」
湯船に向かい合って座り、湯に浸かりながら…大牟田は単刀直入に訊いてきた。

「……言わなきゃ駄目ですか…?」
和泉は俯きながら答える。

「聞かせて欲しいね。君を正しく扱うためにも」

優しく笑う大牟田。
正しく…?正しくって…これが?
引っ掛かりながらも、あの夜のことを正直に語り始める和泉。

「…ふうん…口でお互いにか…飲んだりはしなかったんだ?」
「…!…してないです、そんなこと…」
和泉は赤い顔で大牟田を見て答える。

「口だけで…お尻は使わなかったんだよね?その様子じゃ」
「………当然じゃないですか…僕も佐野さんも、初めてなんだし…」
「そりゃそうか。まあ、私はお尻使うのが必須なんだが…」

和泉を見て助平そうに笑う大牟田。
和泉は動揺し目を伏せる。

佐野に抱かれ…貫かれる淫らな妄想をしながら、自らを慰めたことはあった。
男らしい欲望を露わにした佐野に抱きしめられ…そのペニスで貫かれる夢も見た…
経験は無いながらも、本能的にそれを欲していた自分…

大牟田の身体を見つめる。色も白く体毛も薄かった佐野の裸体と対照的に、大牟田の裸体は浅黒い肌に、腕や胸、脚に濃い体毛があった。
体付きも、柔らかな脂肪が目立った佐野とは違い、服の上からは窺い知れなかったが、元々筋肉質な身体に脂肪が付いたような身体で、逞しかった。
そして、湯の中で揺れているペニスは、平常時でもずっしりとした量感があり、和泉をドキドキさせた。

「…佐野さんのチンチンとは違うかい?」
「………!…」

和泉の視線の動きに気付いていた大牟田が静かに笑って言う。
和泉は答えられない。

「ま…勃ってみないと比較はできないかも知れないが…」
そう言って笑い、立ち上がって湯船から出ると、大牟田は身体を洗い始める。

立ち上がったときに大きく揺れた太い性器が、和泉の目に焼き付いた。
浅黒い肌を泡だらけにして、広い背中や太い腕を洗う大牟田。
シャワーで身体を洗い流すと、少し考えるような顔をした後で和泉に言う。

「ここをひねるとシャワーのヘッドが外れるから、ぬるま湯をお尻に少し入れてトイレへ行くんだ。何回か繰り返せば、中が綺麗になる」
「………………」
「じゃ、先に出てベッドで待っているからね。トイレは風呂を出てすぐ右手のドアだ」

大牟田は腰掛けから立ち上がる。
和泉の目に、さっきよりも少し容積が増したように見えるペニスが映った…

……………

大牟田のベッドの上…和泉は全身を這い回る大牟田の舌に悶えていた。

「ん…アッ…」
「佐野さんは…こんなとこ舐めてくれたかい?」

和泉の乳首はもちろん、脇腹や内もも…ふくらはぎにも舌を這わせながら尋ねる大牟田。
和泉はくすぐったいような気持ちいいような、初めての感覚に堪え切れずに声を漏らす。

更新日:2019-01-27 18:02:20

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