官能小説

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R-18

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佐野のペニスは太く、亀頭は熟れた男らしく、きれいに剥けあがっているだろう…
佐野は…やはり独りで欲望を処理するのだろうか…それとも束の間の快楽のために、買った女を抱くのだろうか…
女の上であの大きな尻を振り立てる佐野…

自分がその女の立場に入れ替わり…佐野の身体の下で嬌声を上げることがあるだろうか…
太った身体から汗を滴らせ、眼鏡をかけた丸顔を真っ赤にした佐野の口付けを受けながら…女のように抱かれる自分…佐野のペニスで貫かれ…

ドキリと初めて、その想像に身体が反応した気がした。
結び付いた痛みの向こうに…何かがあるのだろうか…

自分の体内で前後する佐野のペニス…
痛みに耐えながら、その力強い律動に支配され…自分は佐野に女のように抱かれ、佐野のものになる…
佐野はやがて、自分の体内に激しく射精するだろう…
そのとき自分は…

………!!
右手の中のものが激しく跳ね、精液を迸らせた。
ティッシュを取る間もなく、引き締まった腹の上に、和泉は青臭い精液を撒き散らした。

和泉は天井を見上げ、しばらく放心していた。
そして身を起こしてティッシュを使って後始末をして溜め息をついた。
繰り返してきた佐野との淫らな想像が、より具体的になったのは…あの夜の体験が原因であることは間違いなかった。
それが切なく、そしてどうにもならない自分がもどかしかった。

和泉は服を直し、再びベッドに仰向けになった。
明るい照明が灯る天井を見上げ、和泉はただぼんやりしていた。

そして、和泉はスマートフォンを手にする。
男同士の情愛を求める男たちが利用するサービスの存在を知り、時折アクセスしては、画面に並ぶ男たちの顔やあられもない様の画像を眺めるようになった。

何度かメッセージをやり取りしている男から、メッセージが届いていた。
会わないかという誘いだった。

年齢や顔立ちは、和泉の好むそれだったし、メッセージのやり取りから伺える穏やかな感じも、和泉を安心させた。
向こうも和泉を気に入っている様子だ。

こんなふうに、自分以外の誰か…男しか好きになれないという秘めた性を、自分同様に持っている誰かと会うのは初めてだ。
ためらっていた。会って…会ったらどうなるのだろう。

しかし、佐野との一夜から、和泉自身にも何らかの変化が起きていた。
男との触れ合い…身体の温もり…それらを欲している自分がいた。

和泉は男と会うことにした。

……………

待ち合わせの駅に現れた男は、結論から言えば、画像から和泉が想像していたタイプとは少し違う男だった。

身長や体重、年齢は確かに合っているようなのだが、顔は、よほど昔のものか、写りの良い一枚を使っていたのだろうか、佐野のような色の白い丸顔で眼鏡を掛けた年配の男が好きな和泉にとっては、だいぶ違うように見えた。

写真では七三に分けて撫で付けていた黒髪は、額も幾分広くなって白髪も増え、短く刈り込まれていた。
肌の色も日焼けしたのか、写真ではそうは見えなかったのだが、どちらかと言えば目の前の男は浅黒く焼けている方だ。
眼鏡も掛けておらず、写真とは逆に、少し粗野な印象すら和泉は受けた。

「こんにちは。はじめまして」

しかし、そう言って笑うスーツ姿の穏やかな雰囲気は、メッセージから受けた印象どおりで…和泉を少し安心させた。

大牟田と名乗る男は近くの喫茶店に和泉を誘った。

「どうだろう。会ってみて」

店員に和泉と自分の分の注文を伝えると、大牟田は単刀直入に聞いてきた。

「あ…えぇと…」

口ごもる和泉。
“好きな感じです”だとか“想像と違いました”だとか“素敵です”などと皆、即答できるのだろうか。和泉には分からない。

「まあ、よく分からないよな。でも、ちょっと違うって感じなのかな」
「…………」

和泉の表情から、大牟田は何となく察していたのだろう。
しかし特に気にするふうでもなく、にっこりと笑って、運ばれてきたコーヒーに口を付けた。

「人と会うの初めてって言っていたけど、じゃあ…体験もないのかな?」

終わりの方は小声で、少しニヤッと笑って大牟田は言った。

「……………」
小馬鹿にされたようで、和泉はムッとして黙り込む。
佐野と一緒に寝たようなことは“体験”に入らない。当然、ネットで見るような男同士の激しい性愛を指しているのだということは分かっていた。

「好きな人はいるのかな」
「…いますよ。ずっと前から好きな人が」

少し言い返してやりたくなるような気持ちで、つい、和泉は言っていた。

「へえ、どんな?コッチの人かい?」
「…違います。普通の…おじさんで…」

そう応える和泉の胸がチクリと痛む。

「…ふぅむ…そりゃ…なかなかキミの想いが叶うことは無さそうじゃないか?」
「……………」

分かっている…
テーブルの下、和泉は膝に乗せた手を握りしめる。

更新日:2018-11-29 23:58:39

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