○スミス博士
　ロスアラモス基地内に専用の研究所を持っている科学者。本名から年齢・経歴・家族構成に至るまで、全てが伏せられ謎となっている。かつてはハーバート大学で理化学科の教鞭を取っていた。
　アングロサクソン系の白人種で、目は緑、髪は褐色で白髪も多い。年は六十ほどで、小柄。女性のような柔和な顔つきだが、見た目よりずっと怪力の持ち主。

○カンム・カジマ(47)
　レイクの伯父。医者。旧反乱軍では司令官を務めていた。そのため逮捕されて中央刑務所に収監される。刑務所内で冷凍実験の仕上げをし、休眠中だったユネストを冷凍管から復活させた。その功績が認められて、近々恩赦を受ける予定。

○タケル・カジマ(19)
　カンムの息子。現在は新島大学付属病院で療養がてら、自分に埋め込まれていたチップの解析をしている。

○カムヤマト・カジマ
　故人。カンムの父。本島で医院を経営するかたわら、旧反乱軍を率いて当時の政府に対抗していた。地下実験室で研究した内容を、色々な方法で息子や孫に保持させて隠した。

○エリオット・ユネスト(42)
　遺伝子上のレイクの父。反乱軍に招聘されて本島中央医院に入り、地下で人体冷凍実験を始めた。自ら冷凍管に入り、九年間時を止めていた。復活してからは中央刑務所特別房に在籍し、さらなる実験内容の改良につとめている。

○チョース・チャン(17)
　張財閥の跡取り息子。新島大学医学部の通信生。新反乱軍・第四支部のリーダーもしている。ネットを通じてユースやレイクと知り合い、深く関わるようになる。
　老住と同じくカジマ家の謎を追っているが、ユースやサラに対しては純粋に友人として付き合っている。大学の医学部プロジェクトに籍を置いていて、夏休み以降は特別房と理学部と張の施設の三カ所を回って助手をする予定になっている。

○アーサー・グレン(24)
　張財閥と血縁関係にある財閥・グレン家の後継者。実際にはチョースの叔父にあたるが、世間には従兄弟として紹介される。若くしてグレン家の代表となり、現在は新世紀開発財団の会長を務めるなど、忙しく活躍している。
　アジア人種。背が高めで痩せ型。つぶらな感じの瞳が特徴。率直な人柄で、何事も先入観を持たずに対応する。亡き姉の息子であるチョースを、とても大事に思っている。