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小説

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126・   梅雨を待つ蛙・紫陽花・笊の蕎麦(2003)

挿絵 800*599

126・   「梅雨は梅雨らしくあった」
       梅雨を待つ蛙・紫陽花・笊の蕎麦
         (つゆをまつ かえるあじさい ざるのそば)

 この年は梅雨が早めに始まった。長い雨季の晴れ間を見つけて梅雨終了の祈祷俳句を作ったら、このシャレ句を作ったことで梅雨はさらに2ヶ月も続くことになってしまった。
 2018年の今年は、温暖化が固定されて空梅雨になり、雨が降れば豪雨。新たに梅雨歓迎の祈祷俳句をつくるべきか。今や本当に蛙も紫陽花も自分の梅雨の季節を欲しがっている。だが「笊の蕎麦」はもう汁(つゆ)は要らないという。塩を振るのが流行だからだ。

 (2003・5・28、千葉県柏市)



127・   光る畑をそっと説明ジャガイモの花
         (ひかるはたを そっとせつめい じゃがいものはな)

 車での買い物帰りに通った道の脇に白い畑が広がっていた。妻は何の花が咲いているのか気になった。確かに畑の上にうっすらと白いベールがかかっているようにも見えた。
 ジャガイモという有名な花であるということをそっと教えた。

 (2003・6・5、さいたま市)




128・   利根の湯に浸かって泥鰌欠伸する
         (とねのゆに つかってどじょう あくびする)

 早苗が温くなった田で順調に育っている。稲田の不安がなくなり農家人の姿は消えた。陽の光を受けて田んぼの水の中では、プランクトンが大繁殖。これを確認した泥鰌は大欠伸。水面には小さな泡がこちらでプカリ、あちらでプカリ。
 会社バスの中の社員たちの間では、この泡に釣られて欠伸の連鎖が始まっている。そして1時間弱の朝睡眠。

 (2003・6・8、柏市 新利根大橋のたもと)



129・   スローは?投げる!、違うよスローは?ーーー遅い!
         (スローは?なげる!、ちがうよスローは?ーーーおそい!)

 通学電車の中には、普通に勉強する二人の中学生がいた。やはり日本人は英語については文法と英作文を中心に英語を教えた方がいい。東大の英語学の教授も経済界の偉い人たちも小学校からの英語義務化に反対しているが、その理由には合理性がある。アイムーーの挨拶を小学校で教えても、忘れるのも早い。英会話を必要とする人が集中的に現地で英会話を学ぶことが近道だという。英語をマスターした人は口を揃えてそう言う。

 反対が強くても文科省は日本人の貧弱な英会話力を直そうとするのは、韓国の英語教育に負けているからとするからだ。だがよく考えれば、彼らは漢字の母国語を放棄したキリスト教徒の国なのだから、気にする必要がないのだ。比較することなく日本は独自に考えればいい。現在の貧困化した教育現場をさらに混乱させてどうするのか。この問題の対策はそのうち幼稚園での英語会話教育にまで突き進み、幼稚園・保育園の先生のなり手がいなくなり、政府はギヴアップする。そして漫画劇はThe end!

 (2003・6・9、柏市から乗った電車の中)



130・   そば一番森の守谷の「もり家」の盛り
         (そばいちばん もりのもりやの もりやのもり)
 
 勤め先のある守谷市のバス通りにその「もり家」があった。雑木林と竹林が多い守谷市には蕎麦屋が多い。バス通りと歩いた駅前通りの蕎麦屋の中で派手で目立つ外観を持つのが「もり家」であった。注文したらどんな盛りそばが出てくるのか、想像が盛り上がる。

 (2003・6・25、守谷市)

 
 

更新日:2018-08-14 09:04:51